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3日後の夕方に帰って来る前に七海から話があると言われて早めに帰った。
「話って?」
「組長がここに居る事を最近良く思っていません。」
「つまりはここを出ろってことね。」
「すぐではありません。二年に上がる前に私が場所を用意します。」
俺が楽しんでいるのがそんなに嫌か、あのクソ親父。
「これは私からですが、貴方はこっち側になるのですか?」
「ならない方がいい?」
「方がいいのではなくそれが一番なんです。大学に行き、就職して家庭を築く。その選択が貴方にはあります。」
「七海に無かった選択を俺にしろって?」
「強制はしません。私はこの世界に入りたくありませんでした。Aが居るので尚更・・・まぁ、今更言っても戻れません。」
七海、それって俺にはその真っ当な生き方をしろって言ってるんだよ。
俺がならない場合、七海はきっと安心して、居続けられるんだろうけど。あのクソ親父が二人を放って置くはずが無い。特にAを。二人の平和の為に俺はどうするべきかもう決まっている。
「七海、俺は・・・」
「構いません。私には決める権利も止める権利もありません。」
その割には残念そうな顔に見えた。
丁度話も終わった所で玄関から音がする。ばたばたと走って来る。
『ただいまー!』
「おかえりーぎゅってしてくれる?」
『うん!』
ぎゅっと抱き締めるとお日様の匂いがする。
Aはおじちゃん!と離れ、七海に飛び付く。
「おかえりなさい。楽しかったですか?」
『うん!楽しかったよ。でもおじちゃんとお兄ちゃんがいたらもっと楽しかった。』
「ん゛っ!!?」
「悟さん倒れないで下さい。」
ご飯にしますよ。と通常運転の七海。
目の前に天使がいるのに、見る目のない叔父さんだ。
ご飯を食べ終えるとソファでAの話を聞く。海に行ったこと、森の中で遊んだこと、興奮が冷めないようだ。
「お話はまた聞きます。お風呂に行きましょう。一人で入りますか?」
『うん。入る』
6才になってからは一人でやることを増やそうと七海はやれることをまず、一人でできるか、を聞く。
出来ない時は
『お兄ちゃん、髪、手伝ってください、』
「分かった。櫛は?」
『はい。』
「ここ座って。七海ー風呂入れば?」
俺か七海に助けを求める。まだ髪の毛を乾かすのが苦手。長い上に癖があるから一人ではやりづらい。
風量MAXで乾かした。
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とろろ芋太(プロフ) - シシマチさん» コメント返信遅くなってしまってすみません。更新ゆっくりですがよろしくお願いいたします。 (2021年7月15日 12時) (レス) id: ac729d71ae (このIDを非表示/違反報告)
シシマチ(プロフ) - ヤクザパロとかあんまり見ないのですが、とっても面白かったです!更新頑張ってください! (2021年7月7日 14時) (レス) id: 5733ebb1d6 (このIDを非表示/違反報告)
とろろ芋太(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます。まだ考えてませんが、頑張ります。よろしくお願いします! (2021年6月4日 19時) (レス) id: ac729d71ae (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年6月1日 10時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とろろ芋太 | 作成日時:2021年5月23日 10時