12 ページ15
.
乾いた良い音が私の耳に入った。
そして私は自分の机に戻り､一番分厚い教科書を手に取り床に座っている男子にぶん投げた。
これまた良い音がした。
男子は涙目で私を睨みつける。
が､はらわたが煮えくり帰っている今､私にそんな睨みなど通用するわけもなく寧ろ睨み返してやった。
個人的にその時の睨みが今までの人生で一番冷たい目をした瞬間だったと思う。
そして私はファイルを拾うとハンカチで丁寧に丁寧に丁寧に拭きチーノへ返した。
今まで見て見ぬふりをしてごめんなさいと言うことと私もその作品が好きだから良ければ一緒に語りたいと言う主旨を伝えた。
その日からだ。
私達が仲良くなったのは。
一緒に登下校をしたり教室で一緒に作品を語り合ったり。
幼馴染やオタク友達を紹介してからは､私とチーノとオタク友達と偶に幼馴染で一緒に居たものだ。
それはそれは楽しいオタク話生活をしていた。
しかし､小学校卒業と共にそれは終わってしまった。
友達の一人とチーノは受験をしてそれぞれ別の中学校に行ってしまったからだ。
それから中学3年間を過ごし見事に忘れていたと言う訳だ。
たった3年間で忘れるな､と言う人もいるだろうが許してほしい。
私は幼馴染と違い記憶力がゴミカスなんだ。
大体は印象に残ったことかキャラの名前しか覚えれない。
中学生の時の同級生や部活の先輩後輩の名前すら大半は覚えてない！！
チーノに関してはそれプラス､容姿が変わっていたので全く分からなかったのだ。
ちなみに何故､公爵家であるチーノがちょっかいを出されていたかと言うと､
この世界の幼稚園〜大学生までの学生時代は身分などは関係ないのだ。
なので､まあ簡単に言えば全員が普通の子供。
子供同士の喧嘩や虐めなども､普通の対応をする。
虐めなら裁判､喧嘩なら当人同士の話し合い。
遊ぶのも何でも､学生時代は身分が全面的に関係なくなる。
ただ､それでも中学校くらいになったら嫌でも身分を気にするようになってしまうが。
なので彼はちょっかいを出されていた。
分かったかい？
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←11
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 865人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
猫狗(プロフ) - ぅ？ぁ、好き...あ、天才でしたか...神作ありがとうございます！続き楽しみに待ってますね！ちょっと蒸発して空気に溶けるくらいには語彙力消えてます... (1月15日 0時) (
レス) id: a2b9d0ac16 (このIDを非表示/違反報告)
( ◠‿◠ ) - 好きです。とても、大好きです(語彙力低下中) (1月11日 3時) (レス) @page11 id: 2442650148 (このIDを非表示/違反報告)
の〜さん（旧もこ）(プロフ) - コメント失礼します！私実況者様全員推しなのと逆ハー大好物なので嬉しいです！出来たら全員に恋愛的に愛されたいです。無理ならすみません。更新頑張ってください！楽しみにしてます！ (11月26日 16時) (レス) id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
ゆおれと(プロフ) - 好みすぎて禿げそうです。更新待ってます！応援してます頑張ってください！！！ (11月26日 0時) (レス) id: 3c04663716 (このIDを非表示/違反報告)
夕雲天(プロフ) - え？めちゃ好き…更新いつまでもお待ちしておきます。体調にお気を付けて頑張って下さい… (10月12日 11時) (レス) id: 63c8bbaac2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：未月 | 作成日時：2023年7月20日 22時
