【文スト】転生して数年､友達のおかげでここが文ストの世界だと分かりました。

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私達が言い合いを続けていると
ゴホンと咳払いが聞こえた。

聞こえた方を見ると乱歩さんが真剣な目をして
私を見ている。

そして口を開いた。


「もし探偵社に入ってくれたら､これをあげよう。」


そう言って私に見せたのは……


『悪うさぎの､ぬいぐるみ…っ！！』


説明しよう！悪うさぎとは。

うさぎに小さな角と小さな羽がつき、
キュルンとしたうるうる不安そうなお目目と
もふもふの毛並みを持ったキャラクターなのだ！！！

ぐっ…悪うさぎを交渉材料に使うとは…。


「…黄色バージョンもあげる。」


『これからよろしくお願いします。』


負けた。

だってしょうがないよね！！

悪うさぎのぬいぐるみ､しかも黄色まで！！

うんうん。仕方ない。

可愛いは正義だし。

ヒョイッと渡されたぬいぐるみに頬擦りをする。


『はぁ〜可愛い〜可愛い〜。』


あぁ〜もふもふ〜。

幸せ〜〜。


「A！引越しの準備するよ！！」


『ん〜後5分…と1世紀……。』


「私､1世紀も待たされるの嫌なんだけど。
　ほら！行くよ！！」


『あ〜〜〜〜。』


襟首を掴まれてずるずるとドアへと向かわされている。

手足をバタバタしても敵わず､探偵社の外に
出されてしまった。


「さっさと行く！！」


ハァッとため息を吐いて､今日でお別れする
マイハウスへと足を進めた。

あぁ､今日はため息日和だ。

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