【文スト】転生して数年､友達のおかげでここが文ストの世界だと分かりました。

02 ページ3

「何も証拠がないわけじゃあない。
　…これを見ろ！！！！！」


バァン！と音を立てて机に置いたのは一枚の写真。

写真には二人の男の子。

いや、どこかで見たような…？？


「太宰さんと敦くん！！in街中！！」


嬉しそうに叫ぶサクナを横目に写真をじっと見る。

…確かにこれはその二人や。

街中で見かけてすぐに写真を撮るってすごいな…。

ん？盗撮？？

言ってやるな。睨まれるぞ。

って言うか……


『それがどうしたんよ？キャラと関わりたいんか？』


サクナはチッチッチと言いながら右手の人差し指を
左右に振る。

絶妙にムカつくな。


「ふっふっふ〜。Aくん､甘いね。違うんだよ。
　私達はモブになり､キャラの関わり合いを
　とくと見るのさ！！！！」


「特に私は旧双黒を見たい！！！！！
　って言うか絶対見る！！！！
　あわよくばイチャイチャシーンも見たい！！！」


『否､欲望丸出しやん。』


そういえばコイツ腐女子やった…。

ハァッとため息を吐けば､グイッと後ろから
襟首を引っ張られた。

そしてボスッと乗せられる帽子とコート。


『？？？』


困惑して渡されたものを見ているとサクナは
元気に大きな声で､私の襟首を掴んだまま


「さぁ､A氏！行くぞ！！！！楽園へ！！！！
　私達は今日からモブになるんじゃい！！！！！！」

玄関に向かって腕を上げて､そう言った。

あぁ､なんでこんなことに…。

っていうか､それよりもさ…


『襟首､離してくれへん？？』


「…あ､ごめん忘れてた。」


…………コイツほんまに､どつき回したろかな。

03→←01

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す