01 ページ3
ザワザワ ザワザワ
「どうゆうことだ！？」
「聖女様が二人！？」
周りの人が何やら話している。
どうゆうことだはこっちのセリフなんだが！？
「お､王子だ！」
「王子！！」
私が困惑しているとそんな声が聞こえた。
よくあるゲームや漫画だと､王子は絶世の美男子だ。
王子かぁ…どんな美男子なんだろ…。
と金髪碧眼のイケメンを想像しながら顔を上げる。
そこには…
めっちゃ小さい目。
潰れた鼻に腫れたような唇。
身体中にニキビがあって脂っぽくて肌もガッサガサ。
ボーボーの体毛。
極め付けはたっぷり脂肪がついた丸々とした身体。
頭の上にちょこんと小さな王冠を被って、
赤いマントを翻してこちらに歩いてくる。
一言で言うならイボガエル。
まさに、へちゃむくれ。
なのに周りは
「王子…相変わらず美しい…。」や
「素敵…。」などと言っている。
は？どこが美しいの？？と私は思う。
なに？もしかして王子を美男子として扱わないと
処刑されるの？？
「どちらが癒しの聖女だ？」
声がイケボ…
というわけもなく､ブサボですね。はい。
まぁ､そんなのわかるわけがないので私達は困惑。
すると王子が
「これを治してみせろ。」
と言い､私達の目の前においたのはバラバラになった食器。
隣の席の美少女が困惑しながらも触れると､
光に包まれて､目を開けると目の前には治った豪華な食器。
周りが一瞬シンとしたと思うと次の瞬間ワッと
歓声が聞こえた。
「君が癒しの聖女か！名前は何という？」
美少女の手を握りそういう王子。
「わっ､私は星桜と言います。」
顔を赤く染めながら言う美少女もとい星桜さん。
『あ、あのぉ…。』
ついていけない私はとりあえず王子に話しかける。
チラリと王子はこちらを見て私を睨む。
「お前は聖女召喚に巻き込まれて召喚されたのだろう。
我らには関係ない。
衛兵！！こいつを城から追い出せ！！」
…は？？？
ポカーンとしている間に私は周りにいた
衛兵達に腕を掴まれて城から追い出される。
「もう城に近づくなよ。」
と言われ衛兵によって無慈悲に締められる門。
連れて行かれる時にみた､星桜さんの顔は
「羨ましいでしょ？」とばかりにニヤリと笑って
ドヤ顔をかましていた。
……ごめんね。イボガエル。
あんなクソみたいな王子に喩えたりして。
多分お前の方が性格いいよ…。
私は混乱している頭で的外れなことを考えていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 405人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
けんまおし1016(プロフ) - なんかとりあえずアイツ嫌いです!!!ていうかイボガエルが王子で手をさわられるとかまじで鳥肌たちますわ!更新再開して欲しいです!!! (2022年12月19日 19時) (
レス) @page4 id: 92260459e9 (このIDを非表示/違反報告)
員脚 - 美醜逆転も良いっすよね〜、ヤンデレの奴から飛んできました！！ (2022年8月12日 23時) (レス) @page3 id: a61a8e014c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：未月 | 作成日時：2022年8月8日 20時
