6元祖妖怪 ページ6
?「時の流れとは早いものだ。これ程までに麗しくなっていたとは…。」
A「あの、歓迎して下さって何と言うか嬉しいのですが…、貴方が土蜘蛛さんで…?」
すると何故か、口を小さく開いたままポカーンとする。何かまずいことでも言ってしまったかと思い目を逸らす。
?「フッ、ハハハッ!」
A「っ!」
土「そう頑なになるな。土蜘蛛で良い。…今日からお主は、吾輩の妻として嫁いでもらうのだからな。」
A「…つ、妻ぁぁ!?」焦
土「むっ、忘れたのか?それを伝えるために元祖屋敷に招待したのだからな。」
そんなことのためだけに呼ばれた訳!?今日から高校デビューだったにも関わらず、渋々来てみれば…。確かに土蜘蛛は夢の中で「我が…になる。」とは言っていた。でも、人間と妖怪が結ばれるなんて絶対に有り得ない。とうとう心の底に溜まっていた不満が爆発する。
A「いい加減にして下さい!」
全「「っ!?!?!?」」
土蜘蛛を含め全妖怪が目を見開く。
A「私はまだ学生で、家にはお父さんと妹がいるんです。大切な家族を残してまで、妖怪である貴方の妻になってほしい!?そんな約束でしたらキッパリとお断りします!!」
よし、言ってやったわ。周りにバレないよう心の中でガッツポーズをする。
A「…これから学校なので失礼致します!」
深々と頭を下げ歩き出す。さっさと制服に着替え直し、せっかくのお化粧をよく落としてから元の世界に戻らないと。
ギュッ
弱々しくも引っ張ってきた相手を見ると、今にも泣きだしそうな獅子まるがいた。
獅「うぅ…行かないで…。」
ろ「親方様の想いは本気なんだよ。それを踏みにじると言うのかい?」
?「A殿、今一度考え直してはもらえないでござろうか?」
と、侍らしき妖怪が…
?「大将は来る日も来る日も首を長くして待っていたんだ。勿論、俺達もな!」
と、大きな蜈蚣の妖怪が…
?「A殿!お願いします!」
と、獅子まるよりも立派な獅子の妖怪が…
?「A殿…。」
と、身体中に目のある妖怪が…
次々と耳に入ってくる引き止めの言葉に思わず立ち止まる。
え「…A様、どうかお願いします。」
えんらえんらの手が微かに震えているのが分かった。
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紅茶(プロフ) - 露芝 紅桜さん» 読んで下さりありがとうございます!物語はまだまだ続きますのでお楽しみに〜!土蜘蛛好きの方が沢山いて嬉しいです♪ (2019年4月21日 21時) (レス) id: 8b1c0f6ed2 (このIDを非表示/違反報告)
露芝 紅桜(プロフ) - いつもドキドキしながら読んでいます!土蜘蛛さん素敵ですよね。これからも頑張ってください! (2019年4月21日 21時) (レス) id: 84fb339dd8 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - キラさん» 初めまして。小説を読んで下さっていたとは…!期待に応えられるよう頑張ります! (2019年2月28日 11時) (レス) id: 8b1c0f6ed2 (このIDを非表示/違反報告)
キラ - お初にお目に掛かります。キラです。今回初めて、この小説を読みました!土蜘蛛は大好きなので、とても嬉しいです!これからも、更新を頑張って下さい!応援しています! (2019年2月28日 11時) (レス) id: 56a87d2e69 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - 夢桜さん» お気に召してもらえて良かったです!これから先どんな展開になっていくのかお楽しみに☆ (2019年2月27日 6時) (レス) id: 8b1c0f6ed2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅茶 | 作成日時:2019年2月17日 20時