35心配 ページ35
土「あの時、悲しげな眼差しで走り去って行くAの姿をを見て、とてつもなく胸が苦しく張り裂けそうだった…。」
A「ううん、悪いのは私の方よ。理由を聞かず、怖気付いて逃げ出してしまったんだもの。」
土「それは…」
え「まぁまぁ、何がともあれ、お互いの誤解が解けたことですし〜、元祖屋敷へ戻りましょ〜う。」
…
土「うむ、そうだな。」
A「うん。」
――――――――――
帰りの電車内で…
え「そう言えばA様〜、にんぎょと何をお話されたのですか〜?」
A「ん〜、好物とか美の秘訣とか…後、好きな人はいるのかとか。」
え「そんなことを〜?」
A「そんなことって、結構真面目な話をしたつもりなんだけど…。」
え「うふふっ、冗談ですよ〜。」
A「もぉー、酷ーい!」
頬を膨らましえんらえんらを見つめる。しかし、それは逆効果だったようでお腹を抱えながらも上品に笑う。
土「お主ら、一体何の話しておるのだ?」
A「っ!な、何でもないよ!」
え「そうそう、男子には禁句の話なんです〜。」
土「?」
――――――――――
ここに来ておよそ3日。お父さんと未来、今頃何をしているんだろう?ちゃんとご飯を作ったり、買い物したり、掃除したり、洗濯したり、うんぬんかんぬん…。
土「眠れぬのか?」
A「…土蜘蛛。」
隣に並ぶようにして腰掛ける。土蜘蛛も眠れないのだろうか?そんな風に思いながら夜空に目を向けた。
A「時々思うの。お父さんと妹は、元気に過ごしているかなーって。」
土「…。」
ギュッ
A「っ!」
右手に彼の左手が重なりそのまま優しく握られる。氷のように冷たいはずなのに不思議ととても温かった。
土「大丈夫。元気に過ごしているだろう。」
じっと私を見つめたまま優しく微笑む。
ヒュュ…
A「くしゅん!」
土「…はぁ、すっかり冷え切ってしまっているではないか。風邪を引かせる訳にもいかん。部屋まで送ろう。」
―
A「今日は本当にありがとう。とても楽しかったわ。」
土「…そうか。喜んでもらえて何よりだ。」
A「それじゃ、おやs…」
チュッ
A「…!?」
土「おやすみ…A。」
スパン
…
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紅茶(プロフ) - 露芝 紅桜さん» 読んで下さりありがとうございます!物語はまだまだ続きますのでお楽しみに〜!土蜘蛛好きの方が沢山いて嬉しいです♪ (2019年4月21日 21時) (レス) id: 8b1c0f6ed2 (このIDを非表示/違反報告)
露芝 紅桜(プロフ) - いつもドキドキしながら読んでいます!土蜘蛛さん素敵ですよね。これからも頑張ってください! (2019年4月21日 21時) (レス) id: 84fb339dd8 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - キラさん» 初めまして。小説を読んで下さっていたとは…!期待に応えられるよう頑張ります! (2019年2月28日 11時) (レス) id: 8b1c0f6ed2 (このIDを非表示/違反報告)
キラ - お初にお目に掛かります。キラです。今回初めて、この小説を読みました!土蜘蛛は大好きなので、とても嬉しいです!これからも、更新を頑張って下さい!応援しています! (2019年2月28日 11時) (レス) id: 56a87d2e69 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - 夢桜さん» お気に召してもらえて良かったです!これから先どんな展開になっていくのかお楽しみに☆ (2019年2月27日 6時) (レス) id: 8b1c0f6ed2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅茶 | 作成日時:2019年2月17日 20時