26互いの壁 ページ26
え「お化粧はあえて程々にしておきました〜。親方様のご指名であたしもご一緒することになったので、温泉から上がりしだい再度お化粧し直しますね〜。」
A「えんらえんらも一緒なの!?」
え「えぇ、そうですけど〜…、駄目ですか〜?」
A「ううん、凄く嬉しい!」
しょんぼりとした彼女の手を握り歓迎の言葉をかける。
え「それなら良かったわ〜。極楽温泉に着いたら沢山お話しましょうね〜♪」
A「うん♪…そうだ!行く前に、少し朝日を浴びてきても良いかな?」
え「構いませんわ〜。思う存分浴びてきて下さいな〜。」
私は縁側に出た。少し肌寒いものの眠気を完全に飛ばすため朝日を浴びる。家にいた時もそう。起きたらすぐに窓を開け朝日を浴びる、これがたまらなく好きだった。
土「Aではないか。」
A「…土蜘蛛!おはよう。」
土「…。」
A「?どうかs…キャッ!」
急に無口になったかと思えば手首を掴み引き寄せる。反対の手はというと私の腰に回してきた。
土「A…、今日も麗しいな。」
気のせいだろうか?整った顔が少しづつ近付いているような気がする。やだ、どうしよう。土蜘蛛を傷付けてはいけないため抵抗することが出来ない。だけど、このままじゃ…/////
え「コホンッ。」
土/A「…っ!?」
え「親方様〜、おはようございま〜す。」
土「…お、おはよう。」
何て絶妙なタイミングなのだろう。お互いの口と口が触れるギリギリのところでえんらえんらの助太刀が入る。まさに天から舞い降りた女神様だ。
え「そろそろ出発しなければ時間帯的にも間に合いませんし〜、にんぎょにも迷惑をかけてしまいますわよ〜。」
土「…そうであったな。」
にんぎょ?にんぎょって、人間の王子様に一目惚れして美しい声と引き換えに、人間の女性としてお城に暮らすも最終的には海の泡となって消えてしまった。そんな言い伝えがあるけれど、えんらえんらの口からは確かに…。
A「にんぎょも元祖軍の一員なの?」
え「いいえ〜。彼女は、店主として極楽温泉を切り盛りしているのよ〜。」
A「成程、そういうことね。」
どんな姿をしているのかな?早く会って話をしてみたい、温泉とは別のワクワク感が増してきた。
55人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「妖怪ウォッチ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
紅茶(プロフ) - 露芝 紅桜さん» 読んで下さりありがとうございます!物語はまだまだ続きますのでお楽しみに〜!土蜘蛛好きの方が沢山いて嬉しいです♪ (2019年4月21日 21時) (レス) id: 8b1c0f6ed2 (このIDを非表示/違反報告)
露芝 紅桜(プロフ) - いつもドキドキしながら読んでいます!土蜘蛛さん素敵ですよね。これからも頑張ってください! (2019年4月21日 21時) (レス) id: 84fb339dd8 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - キラさん» 初めまして。小説を読んで下さっていたとは…!期待に応えられるよう頑張ります! (2019年2月28日 11時) (レス) id: 8b1c0f6ed2 (このIDを非表示/違反報告)
キラ - お初にお目に掛かります。キラです。今回初めて、この小説を読みました!土蜘蛛は大好きなので、とても嬉しいです!これからも、更新を頑張って下さい!応援しています! (2019年2月28日 11時) (レス) id: 56a87d2e69 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - 夢桜さん» お気に召してもらえて良かったです!これから先どんな展開になっていくのかお楽しみに☆ (2019年2月27日 6時) (レス) id: 8b1c0f6ed2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:紅茶 | 作成日時:2019年2月17日 20時