13隠し事 ページ13
A「顔を上げて。」
土「っ…。」
A「一つだけ教えてほしいことがあるの。どうして私の名前を知ってるの?」
土「そ、それは…」
〜
?「…のこと、…ね。」
〜
ある日、恵子が赤子を連れ吾輩の元へとやって来た。赤子のことも気になったが、左手の薬指に身に付けてる光り輝くものに目が移る。その時、確信した。既に別の男子と結ばれていたのだと。吾輩は恵子のことを愛していた。しかし、吾輩の恋は花びらのごとく呆気なく散ってしまった。妖怪と人間…所詮こんなものだ。恵子の前から姿を消そうとした時、引き留められ、あることを頼まれた。その頼みは…。
A「土蜘蛛?」
土「っ!…そのことについてだが、今はまだ話せぬ。」
A「どう…して?」
今、真実を話したらAはどんな気持ちになるのか。反応が怖くこればかりは頑なに口を閉じておくことにしよう。気が向いた時にでも話せば良い。
土「話す時は必ずくる。それまで辛抱しててくれ。」
A「…分かった。私のわがままを受け入れてくれたんだもの。我慢するわ。」
土「分かってくれれば良い。」
…
暫く沈黙が続く。Aの気分をこれ以上害してはならぬと思い、気晴らしなりそうなことを考える。
土「そうだ。来て早々なのだが、今夜Aのために宴を開こうと思うのだが…どうだ?」
A「宴?」
え「まあ!それは良いですわね〜。」
土「どんな料理にするのかはお主に任せる。後、上等な酒も用意しておいてくれ。」
え「うふふ、久々に腕がなりますわ〜。」
土蜘蛛の急の申し出にも関わらず、えんらえんらはやる気満々だった。
A「それなら、私も手伝うよ。」
普段から家事をこなしてきたので少しでも力になりたいと思い立候補する。一瞬笑を浮かべるも首を横に振る。
え「気持ちは嬉しいけど、A様は何もしなくて良いのですよ〜。」
A「えっ、でも…」
え「それよりも、A様は親方様に屋敷の中を案内しともらったらどうかしら〜?」
A「良いの?土蜘蛛だって忙しいんじゃ…。」
土「生憎、これといった用事はない。今日からここに住むのだ。屋敷の仕組みを知ってもらわねばな。」
スッ
A「?」
土蜘蛛の手が私の元に伸びる。
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紅茶(プロフ) - 露芝 紅桜さん» 読んで下さりありがとうございます!物語はまだまだ続きますのでお楽しみに〜!土蜘蛛好きの方が沢山いて嬉しいです♪ (2019年4月21日 21時) (レス) id: 8b1c0f6ed2 (このIDを非表示/違反報告)
露芝 紅桜(プロフ) - いつもドキドキしながら読んでいます!土蜘蛛さん素敵ですよね。これからも頑張ってください! (2019年4月21日 21時) (レス) id: 84fb339dd8 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - キラさん» 初めまして。小説を読んで下さっていたとは…!期待に応えられるよう頑張ります! (2019年2月28日 11時) (レス) id: 8b1c0f6ed2 (このIDを非表示/違反報告)
キラ - お初にお目に掛かります。キラです。今回初めて、この小説を読みました!土蜘蛛は大好きなので、とても嬉しいです!これからも、更新を頑張って下さい!応援しています! (2019年2月28日 11時) (レス) id: 56a87d2e69 (このIDを非表示/違反報告)
紅茶(プロフ) - 夢桜さん» お気に召してもらえて良かったです!これから先どんな展開になっていくのかお楽しみに☆ (2019年2月27日 6時) (レス) id: 8b1c0f6ed2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅茶 | 作成日時:2019年2月17日 20時