ギョンス君は沼でした。3 (ページ35)

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復帰早々ページ35

仕事復帰をする日いつもの時間に家を出る

いつもの電車、いつもの車両

そしていつもの場所…って誰だよ

そこ私がいつも立ってるのにぃ

少し早い時間に出ているからそこまでは混雑しないけど

座れることはほとんどない

会社までの道をパンプスを鳴らして歩く

ゆっくり出来たおかげで体はとても軽かった

会社に着いてコーヒーメーカーに水をそそぐ

コーヒーの良い香りがした

そして誰も居ないフロアでコーヒーを飲みながら朝食を取り

机に突っ伏して眠る

ここまではいつも通り

本当ならギョンス君が来る時間

その時間が過ぎても彼は来ない

次にやってきたのはジョンデだった

CE「お、もう大丈夫？はい、コーヒー。

退院祝いのクッキーも。」

『ありがとう！もうすっかり。ご迷惑おかけしました。

あ、そうだ医務室行かないと！』

医務室で産業医の先生に書類を渡しフロアに戻るとギョンス君が座っていた

目が合うと嬉しくて頬が緩んでしまった

『おはよう。』

「おはよう。退院おめでとう。」

『ありがと。』

「お見舞い行けなくてごめん。」

『ううんいいよ。ご飯奢ってくれたら許してあげる。』

「ん。わかった。」

くすくすと笑っている彼

久しぶりの会話に胸が高鳴っていた

そこにやってきたのはルハン

LU「お！復活したか。」

『おはよ。復活しました。』

LU「昨日ちゃんとゆっくりした？」

『うん。』

LU「あ、これ車に忘れてったぞ。」

『あ、ごめんありがとう。』

LU「あと明日の夜空けといて。」

『え？』

LU「前に約束した飯行くから。じゃぁ外回り行ってきます。」

ルハンは営業車のカギをくるくると回しながらフロアを出て行った

そしてギョンス君もコートを手に持ち“いってきます”と出て行ってしまった

CE「お前さ…」

『わかってる。』

CE「ほんとわかってんの？」

『うん。その前にルハンは私の事なんとも思ってないかもしれないじゃん。』

CE「100%それはない。」

『…』

CE「ギョンスの気持ちわかって…『わかってるよ！わかってるから…』

CE「ごめん。」

『私こそごめん。大きい声だして。

ちょっと総務行ってくる。』

ジョンデから逃げるように廊下を飛び出した