また先を… ページ30
【D.O. SIDE】
真っ赤な顔をしてルハンさんの腕に抱かれている彼女
僕は彼女の荷物を持って病院へ向かった
タクシーの中でもとても苦しそうで
助手席に乗った僕はバックミラーで二人の様子を見る事しか出来なかった
病院に向かう途中ジョンイン君に連絡をする
到着したと連絡をもらったので病院の入口まで迎えに行くと
血相を変えて走ってきた
KI「ヌナは？ヌナは？」
「今診察中。熱が高いんだ。」
KI「だから病院行けって言ったのに。」
「朝から具合悪かったの？」
KI「なんかずっと寒気がするって…」
「気づけなくてごめん。」
KI「ヒョンのせいじゃないよ。」
僕たちが診察室の方へ戻ると先生が出てきた
“過労と睡眠不足です。”
そうジョンイン君に告げた
あんな不規則な生活をしてたんだ、体を壊してもおかしくない
病室に案内されドアをあけるとルハンさんが彼女の手を握って座っていた
KI「なにしてるんですか？」
LU「あ、ジョンイン。」
KI「ヌナから離れてもらえませんか？」
ジョンイン君の聞いた事のないような声
その声から怒っているのが良くわかった
KI「ヌナ…」
ジョンイン君は枕元に寄り添い彼女の髪を撫でる
KI「疲れちゃったんだよね…ヌナは。すぐ無理するんだから。」
「ジョンイン君。」
KI「ん？」
「僕帰るね。」
KI「え…。」
「沢山人が居ても迷惑だろうし。」
KI「…わかった。」
「目が覚めたら連絡して。ルハンさん。ミンソクさんには僕から連絡しておきますから。」
LU「うん。よろしく。」
僕は病院から立ち去った
本当は傍に居たかったけど明日は江原道まで行かないといけないし
仕事に穴をあけるわけにはいけないから
ジョンイン君もいるから平気だよね
明日早く戻れたらお見舞いに行こう
僕は早く上がれるように頑張らないと
翌日ジュンミョンさんが行き先を変わってくれるって
言ってくれたけど断った
そんなことまでしてお見舞いなんかに行ったら
きっと彼女は怒るから
面会時間が終わるのは夜20時
このまま向かえば30分は居られそう
お見舞いは彼女の好きなゼリー
それを持って病室へ向かった
病室の前につくと中から聞こえてくる楽しそうな彼女の声
『あ！ゼリー！』
そのあとに続く声はルハンさんだった
また…先を越されてしまったか
そのまま来た道を歩き
手に持っていた箱はゴミ箱に捨てた
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作者名：SHIN
| 作成日時：2014年12月24日 16時
