ギョンス君は沼でした。 (ページ24)

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可愛い寝顔ページ24

【D.O.side】

少し遠出の仕事が終わり営業車で戻る

隣には少し眠そうなAさん

入社してから何かと気にかけてくれるし

仕事が出来る人だからよく気づいてくれて何度も助けてもらった

そんなAさんは本当に見ていて飽きないんだ

反応がいちいち可愛くて

いたずら心をくすぐる

今だって眠くて眠くて仕方ない様子

「寝ていいですよ。」

『眠くない。』

「カクカクしてる人が何言ってるんですか。」

『音楽にのってるんです。』

「何も流れてないですけどね。」

『ねーむーいー』

「だから寝てていいですって。」

『嫌だ。助手席では寝てはいけないのですから。』

「なんか言葉もおかしくなってきてますよ。」

もう。いちいち可愛い。

しばらくすると聞こえてくる寝息

窓に頭を寄せて眠る彼女は少し寒そうに身を屈めていた

寒いのかな？

信号待ちで上に来ていたジャケットを脱いで彼女にかけた

気づけば歌なんて口ずさみながら運転なんかしちゃって

相当楽しんでるなこの状況

最寄駅に着いたので彼女を起こそうと思ったけど

あまりにもぐっすり眠っているのでなんだか起こすのがかわいそう

それに

もうちょっとこの可愛い寝顔を見ていたかった

無意識に伸びた手は彼女のやわらかい髪に触れる

あ、これやっぱりまずいかな

でも抑えることは出来なくて

髪に触れた手はそのまま頬を撫で

ふっくらとした唇を指でそっとなぞる

『ん…』

心臓が飛び出るかと思った

唇に触れた瞬間彼女が目を覚ましたから

「Aさん駅つきましたよ。」

平静を装って彼女の肩をゆする

『あたし…寝た？』

「えぇ。豪快にイビキを掻きながら。」

『え？うそ…嫌だ。』

「うそですよ。」

『もー。』

「家まで送っていきます。ここから道案内してください。」

『え？いいよ。歩くから。』

「明日も直行なので朝迎えに行くので…って家教えるなんて嫌ですよね。」

『あ、違う違う。いいの？送ってもらって。』

「もちろん。Aさんが良ければ。」

『じゃぁお願いします。』

彼女のナビにしたがってたどり着いた家は

僕の家とは正反対だった。だから会わないのか…

「明日は7時に迎えにきます。」

『ありがと。気を付けて帰ってね。』

「はい。」

あ、また見つけた

運転席から手を伸ばし彼女の頬に触れる

「ここまた痕ついてます。」

触れると赤くなる顔

ちょっといじめすぎたかな

でもそんな可愛いAさんが悪いんだ