ギョンス君は沼でした。 (ページ16)

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般若みたいですよページ16

二人でカフェに立ち寄るとでっかいチャニョル君が尻尾をふっている

いや、尻尾はついていないけど

尻尾を振ってるように見えるのはなぜかしら

CY「今日は二人一緒なんだ。」

『始まったんだよプレゼン準備が。』

CY「あぁ…もうそんな季節なのか。」

『うん。』

CY「今年も書庫？」

『そ。缶詰。』

CY「うわぁ…つらっ。はい、いつもの。ギョンスはどうする？」

『え？呼び捨て？』

「僕たちどうやら同い年らしいんですよ。なんか懐かれちゃって。」

CY「ヤーギョンス！俺だって色々話聞いてやって…あっ…ご、ごめっ…」

ギョンス君はチャニョル君を睨み腕をバシンと叩いていた

なんかこの二人かわいいな。

「Aさんこんなのほっといて行きましょう。」

『あ、お金…』

「おごりです。さ、行きましょう。

こいつ…余計な事話しそうなんで。」

CY「話さねぇよ！内緒にしておいてあげるよギョンス君。」

『よかったねチャニョル君友達できて。』

「友達なんかじゃないですよ！」

CY「いつでも相談に乗るからねぇー」

「あぁ…うざい。行きましょう。」

ギョンス君は私の腕を取る

えっえっ…ちょっと腕！

チャニョル君はニヤニヤしながらこちらに手を振っていた

しかしそれどころではない。

う、腕掴まれたまま

そのまま彼はエレベーターホールへ

「あ、すみません。」

そういって手は離された

掴まれたところが…熱い

「余計な事聞かなきゃよかった…」

『ん？』

「あ、いや、独り言です。」

『一回事務所戻ろうか。』

「そうですね。」

デスクに戻ると他の部署からの書類の依頼がいくつか乗っていた

もう…こんな忙しい時に営業用に使う来年のカレンダーの部数とか…

しかも締切短いし…配布リストもつけないといけないの？はぁ…

「Aさん。」

『ん？』

顔を上げるとストローをくわえてアイスコーヒーを飲んでいるギョンス君が眉間を指さしていた

「顔が般若みたいですよ。」

『なっ…失礼な。』

「すごい怖い顔してましたけど。」

『ついつい…私残務整理してから書庫戻るから先行ってて。』

「はい。そのまま逃げたりしないでくださいよ。」

『あーそれはわからないな。そのまま帰っちゃうかも。』

「僕を置いてですか？」

『うん。』

「Aさんはそんな酷い事しませんよ。じゃ、戻ってます。」

はぁ…まったく…あの子は…

どうして…私をキュンとさせるんだ…