年下男の育て方2 (ページ41)

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アンニュイページ41

「おー美味そう…」

チャニョルさん感想がおかしいです

今大きな水槽を前にして彼は美味そうと言いました

別に海鮮料理のお店にいるわけではありません

ここは水族館です

『うわぁ…大きい水槽。』

「海の中にいるみたいだ…」

目の前に広がる水槽にはたくさんの魚が泳いでいて

本当に海の中にいるみたい

『あークラゲ飼いたい。』

「え？クラゲ？」

『うん。一生見てられる。』

「だめー。俺の事構ってくれなくなるじゃん。」

『一緒に見ればいいじゃん。』

「嫌だ。ダメ。絶対ダメ。

くっついたら怒られそうだもん。」

『怒るだろうね。』

「だからだーめ。さ、次は…お！カニだ！美味そう！」

彼にとって海の生き物はすべて美味そうに見えるようです。

海辺にあるオシャレなカフェでランチをして次に向かったのは展望台

長い坂と長い階段を上ってやっとの思いでたどり着いた所にあった景色は

街とキラキラと太陽に照らされた海が広がっていた

潮風に吹かれながらただ2人並んでその景色を見ていた

『そろそろ韓国戻りたくなってきた？』

「んー少しね。でも戻りたくないとも思う。」

『なんで？』

「もう少し2人でゆっくりしたいなぁって思うから。」

『すれ違いになりそうだもんね。』

「うん…。Aちゃんは？」

『仕事は落ち着くけどそろそろ人事異動の時期だからなぁ…。』

「どういうこと？」

『…韓国に残れるか。』

「日本に帰るって事？」

『その可能性も…。韓国に来て結構経つからそろそろ日本に戻されるかも。

この間少し面接をしたの。それでそんな感じの事言われて…』

「…」

『こればっかりはどうなるか…。』

それ以降何も話さなくなった彼

拗ねてるのかな？と思ってみればそうでもなさそうで

怒ってるのかな？寂しいのかな…

前みたいに行くなよ。って

ちょっと止めてほしかった

でもきっと彼はそんなわがまま言ったらだめだって

我慢してくれてるんだろうな。

『まぁまだ日本に帰るって決まったわけじゃないけどね。』

「そうだよね。」

『そろそろいこうか。』

「うん。」

空気を変にしちゃったな

今話さなくてもよかったかな…

ちょっと後悔

車に戻って今日泊まるところへ移動する

海沿いを走って沈む夕日を追いかけるように進んだ

口数の減った彼は寝てるのかと思ったけど

後部座席で海を眺めていた

車の中はただBGMが流れているだけだった