年下男の育て方2 (ページ39)

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リミッターの崩壊ページ39

『よし。大浴場いこう。』

「別々じゃん。」

『だって部屋には洗い場ないじゃん。普通のシャワー嫌だもん。』

着替えを持って大浴場の前で別れる

『終わったら先に部屋戻ってて。』

「えー嫌だよ。待ってる。」

『風邪引いたら困るから。ね？』

「わかった。」

部屋より大きなお風呂

たまに入る大きなお風呂って最高

ゆっくり浸かって支度を終えたら結構な時間

もう寝ちゃってたりして

売店で湯上りのビールも買いましょう

そして柿の種も。あー至福の時

部屋に戻ると…

『何故正座？』

「…」

『あの…』

彼は布団の上で正座をしていた

「お待ちしておりました。」

『え？』

「あーダメだやっぱり。」

『何が。』

「湯上り、浴衣、うなじ、すっぴん。いただきます。」

『うわっ！』

ガバッと私に抱きつき布団に押し倒される

『ちょっと！何するの！』

「いやいやいや、無理だよこんなの。」

『あたしの方が無理だよ。』

「これを我慢しろって言うのが無理。」

『首輪つけてリードで結んでやろうか。』

「それは…」

『とりあえず離そうかチャニョルさん。』

「また待てなの？」

『お楽しみは後の方がいいでしょ？』

私がそういえば“そっか”なんて言う単純な彼

『ビールと柿の種買ってきた。』

「あーこれAちゃん良く食べてるよね。」

『んふふ幸せなのー』

二人で晩酌

彼はなぜか隣で静かにしている

『どうしたの？』

「気を緩めたら切れる。」

『何が。』

「理性。」

『がっつり結んでおいてください。』

「ねーまだー。」

ゴロンと寝転がってまた膝枕

『まーだー』

「そんな飲みたいの？」

『うん。』

「あそ。」

彼は私の飲んでるビールを口に含む

あ、もしかして…

どんどん近くなる距離

そして

私の顔をしっかり手で支え

唇が重なる

苦みのあるビールの味が口いっぱいに広がり

口の端時から受け止めきれなかったものが首筋へ流れる

唇を離すと妖艶に笑う彼

私を抱き上げ布団に寝かす

「もう無理。」

そう言って浴衣の帯に手をかける

スルスルと緩められた帯

自然とはだける胸元に彼の手が入り込んだ

「浴衣は色んな所から手が入るんだね。」

『何言って…』

「ほら、足だって。」

彼の大きな手は太ももを撫でる

「これで我慢しろって言うのが無理なんだよ。」

『私の晩酌の時間が…』

「散々我慢したんだから…抑えられないから覚悟してね。」

そう言って私たちの長い夜が始まった。