年下男の育て方2 (ページ25)

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日本公演ページ25

日本での公演は3日間だった

まだ日本でデビューしていない彼らだが

チケットは完全SOLD OUT

会場は超満員だった

グッズも売り切れが続出するほど

そんな彼らとの仕事も今日のこの公演が最後となった

開演前に円陣を組む

今日はスタッフ全員で円陣を組みたいという彼らの意向で

私達スタッフも円陣に参加

私の隣は西島さん

西島「これで終わりか。」

『なんか寂しくなりますね。』

西島「まだ日本には戻ってこないんだろ？」

『えぇ。』

西島「今の仕事続けるつもり？」

『できれば。』

西島「そっか。また仕事できればいいな。」

『そうですね。』

西島「そうだ。これ、Aにやるよ。」

『なんですか？』

西島さんから受け取ったUSB

西島「一人もしくはお前の大切な人と見な。」

『え？』

西島「さぁ円陣円陣。」

スホ君の声が聞こえる

SH「今日で日本公演最後です。こうやて僕らがコンサートができるのも

スタッフのみなさんのおかげです。

最後まで怪我の無いように宜しくお願いします。

EXO…」

彼の掛け声と共に出演者、全スタッフの大きな声が会場に響く

その声がファンの子たちにも届いたようで会場一体の熱が上がった

暗転になりOVERTUREが流れれば会場の熱がさらに上がる場内

ポップアップに並ぶ12人の背中を私はビデオに収めた

さぁ…最終公演の幕が開く

袖で彼らのステージを見る

一昨日より昨日よりどんどん大きくなる彼らの姿に目頭が熱くなった

カイ君のソロステージの前だった

床に跪き俯く彼は何かに震えている

私は構えていたカメラを下す

ステージの上ではあんなに堂々と妖艶に踊る彼も

緊張で震える事があるんだ…

顔を上げ私に気づくと手招きをする

KI「ヌナ…」

『ん？』

彼は立ち上がって私を引き寄せる

KI「俺大丈夫かな。」

『うん。大丈夫。』

私はカイ君の背中をさする

『大丈夫。カイ君なら絶対大丈夫。』

KI「ヌナが居てくれてよかった。」

『…』

KI「よし。大丈夫。」

体を離し私の両手を握る

握られた手はとても冷たく

震えていた

『カイ君の魅力を精一杯ペンの子に伝えてきて。』

KI「うん。」

『いってらっしゃい。』

KI「そこから見てて。」

私はカイ君の背中をポンと叩くと光の中に吸い込まれていった。

さっき震えていた人とは思えない位堂々として

憑依したように踊る彼から私は目が離せなかった