年下男の育て方2 (ページ22)

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朝日に白む空ページ22

何も身に着けずただ抱き合う

事が終われば彼もいつも通り

私の髪に指を絡めてやさしく笑っている

さっきの事は夢だったのかと疑いたくなるくらいやさしい顔をしていた

「ごめん。ほんと。」

私は彼を見上げて首を振る

「我慢できなかった…」

私を引き寄せてきつく抱きしめる

「許せなかったんだ…

カイもAちゃんも…

なんでそんな大事な事言ってくれないんだって

不安につぶされそうだった

無理やりしてごめん。」

『私もごめんね。ちゃんと話すべきだった。

勝手に…自己解決して満足してた。』

彼は私の背中の傷をやさしく撫でる

「痛そう…」

『痛くないよ。こんなの。』

「彼女傷つけるとか俺どうにかしてる。」

『もう。私は大丈夫だってば。』

私は彼の頭の後ろに腕を通し腕枕をする

大きな体は私にすり寄って胸に顔を寄せる

「…」

『ん？』

「ぶふぁっ！あー窒息しそう。」

『何してんのよバカ。』

「このまま窒素してもいいかなぁと。」

『何言ってんのよ。』

カーテンの隙間からうっすら光が漏れる

そろそろ日が昇る時間だ

『部屋…戻らなくていいの？』

「そろそろ戻らないと。ギョンスに怒られる。」

『ルームメイトギョンス君で良かったね。』

「うん。」

私はベッドから出て洋服を着ると朝日で白んだ空を見た

彼はまだ何もつけずにベッドでモゾモゾ

『早く戻らないと。』

私がベッドに膝をつき体をゆするとその手を掴んで引き寄せる

『その美尻出して帰るの？』

「いやだよー。Aちゃんは俺の美尻を皆に見られてもいいわけー？」

『そういう性癖ならあたしは受け入れないと。』

「やー！」

『ほら、帰って寝な。明日はそんな早くないんだから少し寝れるでしょ。』

「まだここに居たい。」

『コンサート終わったら旅行行くんでしょ？嫌でも一緒。』

「わかったよ。」

ペットボトルの水を一気する彼の背中を見ながら私はベッドに入る

「何俺の美尻を眺めてるの？」

『見てないわ。』

「もう素直じゃないんだから。」

『どうでもいいから早く何か履け。』

着替えが終わったようなのでベッドを出ようとしたら彼の腕に制される

「ここでいいよ。Aちゃんも寝て。今日は忙しから。」

『誰のせいだか。』

「嫉妬させたの誰？」

『ごめんなさい。』

「あーうそうそ。じゃぁまたあとでね。」

『ん。』

「おやすみ。」

彼は私の髪を撫でておでこにキスを一つ落として部屋を出て行った