ベッキョン家がない。－パパVSにに－ (ページ33)

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思い出の場所ページ33

「じゃぁ13時に駅で！」

今日はベクとデートの日

ベクは駅で待ち合わせがしたいんだって

私はまずににを実家に預ける

『よりと仲良く遊んでてね？』

「ヒョンぎょんちゅてんてーは？」

「来る…」

「てんてーとあちょぶー！」

「うん…」

『何あからさまにテンション下がってんのよ。』

「だってギョンス来るとにに取られるから…」

『にに？よりとも一緒に遊んであげてね？』

「うん！」

『じゃないとより泣いちゃうからね？』

「うん！」

「なんかみじめになるからやめて。」

『あはは、じゃ、行ってくる。』

「ママバイバーイ！」

前まで私から離れる時泣いてたのに

後ろを振り返るとににはもう既に家の中

ママちょっと寂しいな

ベクと待ち合わせの駅に着くと

先に出たはずのベクはいない

あれ？場所間違えたかな？

すると

「あーごめんごめん！待った？」

『ううん。今来た所。』

なんだかニヤニヤしているベク

え？一体なんなの？

「この感じ！待ち合わせっていいね。」

『まさかわざと遅れてきたの？』

「ま、そんな事はいいからご飯食べにいこ？」

“はい！”と差し出された手

その手を握って隣に並ぶ

『ねぇ、ずっとニヤニヤしてる。』

「久しぶりでしょ？2人で外歩くなんて。」

『そうだねぇ。なんか新鮮だね。』

「でしょ？そうでしょ？ふふふ。」

ランチはどこに連れてってくれるのかなぁと思っていたら

『あ、ここ…』

「そう、ヌナが俺以外の男と行った所。覚えてる？」

覚えてるも何も…ジンギくんと一緒に来たオムライス屋さんだった

『え？ベクここ嫌なんじゃないの？』

「もう昔の話でしょ？おいしいオムライス食べたいし。」

『懐かしいなぁ…ここ。』

「ちょっと！他の男との思い出を懐かしまないで！」

『あぁ…ごめんごめん。』

ジンギくん何してるんだろう

育児休暇明けで1年位仕事をしていたけど

やっぱり両立が大変で私はあの会社を退職し

今は専業主婦

バリバリと働いていた時期が懐かしくなった

ふわふわのオムライスが到着し

ベクは嬉しそうにスプーンを口に入れる

『どう？どう？』

「んーんまぁー！」

『でしょ？そうでしょ？バターの香りも良いし

このデミグラスソースのコクも…』

「美味しい。でもやっぱりヌナのオムライスが1番だよ？」

スプーンを咥えながらクスクスと笑う旦那様

嬉しい事言ってくれるでしょ？

また作ってあげないとね？