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「何か飲む?」
『…水』
絶賛体調不良の私は完全に安田章大のペースに持っていかれた。
コップを渡しにここへ来た帰り道、まさかの信号待ちで意識がぶっ飛んでしまった。
朝起きた時は体がだるいなくらいだったから、自分でもびっくり。
治るまでここで過ごすことに。
横山先生に内緒にしてって言ったのに。
「今日はいつもよりあたりきつくないんやね」
『…ほんと治ったら覚えててよ』
下には村上さんが店にいたはずなのに。
『うつっても知らないからね』
「俺めちゃくちゃ健康体やねんで!」
『あ、バカは風邪ひかないもんね』
「ちゃうし!それ風邪引いたことに気づかんだけやで!」
自分でバカって認めてるし。
昔から、風邪をひくとなぜか不安になる。
熱が出で体が重たくて、だけど誰もいない部屋でひとりきりで。
寝てしまえばいいものの、何かわからない恐怖心が妨げる。
「ゼリー食べへん?」
『ごめん、今は大丈夫…』
お見舞いと言って、みかんゼリーと水となぜかチョコレートを買ってきてくれた。
もっとうるさいのかと思ったら、意外と私が病人だということを考慮してくれてるみたい。
「学祭のやつ、一緒に仕上げよな」
.
.
.
風邪は本当に厄介だ。
普段なら、こんなこと絶対に思わないのに
目の前にいるこの人に
ここにいて欲しいと思うのは
なぜだろうか。
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ひろみ(プロフ) - 紗さん» なんもです! (2019年4月7日 19時) (レス) id: c44bf9e494 (このIDを非表示/違反報告)
紗(プロフ) - ひろみさん» あたたかいお言葉ありがとうございます。がんばります!(^^)! (2019年4月7日 17時) (レス) id: 1d282aab71 (このIDを非表示/違反報告)
ひろみ(プロフ) - お疲れ様です!ゆっくりで構いませんのでどうかご無理だけはなさらずに…… (2019年4月7日 4時) (レス) id: c44bf9e494 (このIDを非表示/違反報告)
紗(プロフ) - せつさん» ありがとうございます!!もうラストスパートなのでかんばります! (2019年3月17日 0時) (レス) id: d2cf8ed97e (このIDを非表示/違反報告)
せつ(プロフ) - 紗さん» ぜんぜんゆっくりで大丈夫です!!楽しみに待ってます! (2019年3月16日 14時) (レス) id: 301b4adaab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紗 | 作成日時:2018年10月24日 12時