夜明けと夕焼けの兄弟【リメイク版】 (ページ5)

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10年ぶりの母国と出会い:3 ページ5

主人公side

〜IN 空港〜

そして、僕は英ちゃんと伊部さんとの集合場所になっていた空港に着いた。

グループチャットで連絡を取っていた感じ、2人はもう着いていて僕が最後らしい。

『英ちゃ〜ん！！伊部さ〜ん！！遅れてすみません！！』

2人を見つけた僕はそこまで走る…

「太陽！よかった〜！！来ないのかと思ったよ！！！」

ふんわりと笑いながら話しかけてくるのは英ちゃん。うん、今日もいい笑顔。陸上競技を始めたけど独りで寂しかったところで声をかけてくれたのが英ちゃんだったよね。

『あはは…本当ごめん！少し道中で買い物を…伊部さん！今日からお世話になるのでこれ、荷物にならないように飛行機の中で食れるもの選んだのでよかったら！今日からよろしくお願いします！』

僕は飛行機で食べられるクッキー缶の入った紙袋と共に頭を下げる。
空港に着く前にお世話になる伊部さんに手土産をと思って寄り道してたら遅刻してしまったのだ…まあ、クッキー缶買えたし間に合ってるからセーフってことで…

「ああ、ありがとう…。相変わらず、太陽君はしっかりしてるなあ…本当に15歳？」

「ですよね〜僕より大人びて見えるのは性格もだけど容姿も…ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ」

英ちゃんがお悩みモードだ。これじゃあ話も行動も進まない〜！

『遅刻してる点で言えばそんなにしっかりしてないですよ。ほら、そんな遅れた僕が言うのもなんですが…そろそろ機内へ行く準備しませんか？』

「そうだね！ほら英ちゃんも行くよ」

「えっ！？…はっはい！！」

そういって僕らの渡米は幕を開けた。

その後、着々と準備も進み、既に日本から飛び立っている。

『英ちゃんは向こうで何が見たい？』

「うーん…やっぱり自由の女神とかかな？」

『いいね！なんか、本来は船で移動して見に行くらしいけど…実はヘリコプターに乗って空から自由の女神やアメリカを見ることもできるんだよ！』

「そんなこともできるの！？楽しみだ〜！…太陽は何がしたい？」

『ハンバーガーかホットドッグが食べたい！本場を堪能したい！』

「いいね〜！」

「おいおい…その気持ちもわかるけど本来の目的、覚えてるよね？」

「『あ…』」

僕と英ちゃんは、ジト目の伊部さんに放たれた言葉でようやく本来の目的を思い出す…。

「『あはは〜…』」

「まあ、取材が終われば観光するつもりだけど…お！そろそろ到着するようだぞ！」

「『わあああああ！！』」

冷めない興奮を覚えたまま、僕らは米国に到着した。