10年ぶりの母国と出会い:9 ページ11
主人公side
『黒髪なのは、ウィッグ被ってるからだよ。元の髪色が目立つから、お母さんとお父さんが配慮してくれてウィッグ被ってるんだ〜…染めようとしたら止められた』
「あの2人なら止めそうだね〜」
英ちゃんはちょこちょこ僕の両親と交流があるから性格をよく知ってる。思い出したのか少し笑ってる。
「へぇ！本当はどんな色なの？」
『狼…みたいな銀色って周りの大人には言われてたかな。それじゃ日本じゃあ目立つでしょ？』
まだ引き取られたての時とか、家とか身内だけでいいときはウィッグなしで過ごしてた頃によく言われたっけ。
「確かに目立っちゃうかもな！…太陽兄元の髪色に今の瞳の色合わせたらすげえ綺麗な顔だよね。瞳の色も、綺麗な色してるし…よく考えたらアッシュと同じ色だ！」
「あ！アッシュの瞳見て思ったのそれか！確かに太陽君と同じ色してる！」
『うわ…気づかなかったけどそうだ…えぇ…アッシュと同じなの？』
「うちの最強のボスと一緒なんだから光栄だって！」
『えぇえ……』
「それじゃあ、太陽兄はアメリカの家族と日本に行ったの？」
スキップの質問は、きっと軽い疑問だったのだろうけど僕にとっては少し重めの話になってしまう。
『…いや、ある事件をきっかけに産みの両親や家族とは生き別れたんだ』
「え…太陽兄、家族と生き別れてるの！？」
『うん、元は両親と、三人兄弟の末弟として暮らしてたよ』
「そっか〜じゃあ、今回アメリカに来たのもそれが絡んでる？」
『勘がいいね。そうだよ』
「へぇ…会えるといいね！」
『…ああ…』
スキップの言葉に僕はまた思い返す…産みの親もだけど、何より兄さんたち…会いたいなぁ。
そう思ってる間に、話はアッシュへと戻る。
「銃の腕、凄いんだってね」
「凄いなんてものじゃないよ…S&Wの357マグナムしかも重心を短く切ってあんだ…それで25ヤード先の的を外したことないんだから！」
…そのレベルを聞いたの久々だなぁ鬼師匠が似たような教え子がいたことを語ってたくらいでしか聞いたことないけど
「へえ…アッシュ･リンクスかぁ…」
「リンクスは通り名だよ山猫って意味さ…誰にも飼われず…どっこまでも自由なんだ！ボスにぴったりの名前だよ！」
「アッシュのこと大好きなんだね…」
「アッシュを本当に尊敬してるんだねスキップは…」
「えへへ…」
スキップみたいな弟分がいるの羨ましいな…。
10年ぶりの母国と出会い:10→←10年ぶりの母国と出会い:8
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 6人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：津雲 | 作成日時：2023年2月13日 20時
