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裏の日本。如月は甲斐の代打として送り込まれていた。岡本の死球、山田の左前打で続き、源田が送りバントを決めて一死二、三塁のチャンス。
1ボールからの真ん中のストレートをレフトに弾き返す。いい当たりではあったがレフトのアロザレーナのクラブに吸い込まれていった。ホームランではなかったが犠牲フライで一点差に。戻ってきた如月はとても悔しそうな顔をしていた。
「あームカつく」
村上「……如月さんも、悔しいですか？」
「悔しいに決まっとる。あと少しでホームランだったのに」
村上「……」
「でも一番悔しいのはお前だろ」
村上「ッ…」
村上、と言って目を合わせる。蛇に睨まれたように身体が硬直し、如月独自の雰囲気に村上の足は固まった。
「いいか？まず一旦深呼吸しろ」
村上「し、深呼吸…ですか？」
「つべこべ言わずやれ」
村上「は、はい」
「もっかい。次は目瞑って深呼吸」
言われた通りに村上は従う。大きく息を吸って吐けばなんだか気持ちが落ち着いたように感じた。
「……目、開けていいぞ」
視界がクリアになった先に見えるその光景。いつもより鮮明に見える。9回に入り湯浅から大勢に代わった今、村上は大勢が投げるボールがゆっくりに見えていた。
村上「なんか気持ちが落ち着いたような…」
「俺も酷く追い込まれた時はよくやるよ。結局深呼吸が一番なんだよ」
村上「ありがとうございます如月さん。おかげで気持ちの整理が、」
礼を口にして横を見た村上は目を見開いた。少し汗をかき乱れた如月の横顔。あまりにも綺麗なその横顔に見惚れていた。そしてその表情は＿＿
「…そんな見なくていい」
村上「あ、すみません…」
村上(如月さんのあんなに優しい顔……初めて見た…)
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キョンシー(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (12月19日 8時) (
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