24 ページ28
佐々木「……ありがとうございます」
「！」
初めて佐々木の笑顔を目の当たりにして如月は固まる。実際は如月が気付いていないだけなのだが、自然なその笑顔を見て、こんな顔も出来るのかと失礼な事を思っていた。
ベッドに手をついた佐々木はさらに体重をかける。ギシリとスプリングが軋み、シーツに皺を作った。眉を顰めて佐々木を見上げる。彼の顔は先ほどとは打って変わって自信に満ち溢れていた。
佐々木「…如月さんじゃなくてAさんって呼んでもいいですか？」
「好きにしな。もう俺眠いからさぁ…」
佐々木「やった…！だからAさんも俺の事、佐々木じゃなくて朗希って呼んでくださいよ」
「はいはい。朗希ね。おやすみ」
佐々木「おやすみなさい」
ほぼ無理矢理追い出す形で佐々木を部屋から出させる。空は深く暗くなっていた。目を瞑ればすぐさま睡魔が襲ってきて、如月は深い眠りについた。
ドアをノックする音と名前を呼ぶ声に如月は目を覚ました。A！と呼ぶ声は中野のものだった。切羽詰まった様子の中野とは正反対に、如月は大きな欠伸をこぼして扉を開けた。
「…おはよぉ」
中野「おはよう。全然起きてこないから何かあったかと思って」
「……眠い」
中野「Aって朝弱いな。ほら、行くよ」
大谷「おはよA」
「………」
大谷「眠たいの？子供じゃん」
「……そうやって揶揄う大谷さんも餓鬼ですねぇ」
大谷「怖い怖い」
佐々木「！Aさん、おはようございます」
「…おはよ、朗希」
宮城「えっ？！いつの間にそんな仲良くなったの…」
佐々木「昨日ちょっとね…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 639人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
キョンシー(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (12月19日 8時) (
レス) @page3 id: 84d2022181 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
