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宮城「すごい……」
佐々木「あれが如月さん……」
宇田川「ストレートの伸び凄いな…」
山本「フォークが一番ヤバいやろ」
大勢「スライダーもレベルが違うし…」
ダルビッシュ「………流石やな」
抑えとして登板した如月は圧巻のピッチングを披露した。阪神の選手たちも普段から見ているのにも関わらず、如月の投げる球を打つ事が出来ない。空振り三振かファウルで終わり、この日は近本の放った本塁打のみしか得点を稼ぐ事が出来なかった。
抑えとして起用を選んだ栗山も、やはり先発投手として登板させるべきだと頭の中で考える。だが本人にその気がない以上、無理に登板させるのも良くないと悩ませていた。
大谷「Aお疲れ様。すごいね」
「はぁ……どーも。大谷さんもあのホームラン気持ち悪いですけどねぇ」
大谷「素直じゃないなぁ」
ロッカーにて荷物を纏めている如月の髪をわしゃわしゃとすれば、鬱陶しいと言いたげに手を振り払われた。大谷に背を向けて如月はポツリと言葉を溢す。
「……なんでそんなしつこく関わってくるんですか」
大谷「ん？そりゃあAと話したいからだよ。野球の事とか、プライベートの事とか沢山」
「俺じゃなくても良いと思いますけど」
大谷「Aじゃなきゃヤダ」
Aの首に腕を回し耳元で囁いた大谷に鳥肌が立つ。大谷の腕を叩いたりつねったりしてみるが、全く効いていないのか解放される気配はない。抵抗するのをやめた如月はそのままため息をついた。
「……変なヒト」
大谷「A。このチームが日本代表じゃなくて、一人一人が日本代表って栗山監督も言ってたでしょ。Aもその一人」
「……」
大谷「切り札とか代打とかそんなものは関係ない。皆が主役なんだから」
首に回した大谷の手に如月の手が重なる。少し乾燥していて豆のある手。如月が努力している事がすぐに分かるその手は、赤子のように大谷の袖を掴んだ。
「…………こんな俺も主役になれるんですか」
大谷「なれる、なれるよ」
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キョンシー(プロフ) - 更新楽しみにしてます！ (12月19日 8時) (
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