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山田が如月の口にシャンパンを押し込もうとした瞬間、陽気な声と共に如月は連れてかれた。シャンパンと優勝の余韻に浸りすぎた牧と山川は、如月の制止の声など聞かずに強引に連れて行く。1人取り残された山田は、小さな息を吐くとそのままヤケ酒を飲んだ。



牧「如月さーん、デスターシャやってください、ですたーしゃーって」

「呂律回ってないよ、牧」

山川「いやいや、Aはどすこーい!ってやるんでしょ」

「やりません」

牧「えーお願いしますよー!」

山川「はいデスターシャ!デスターシャ!」

牧「デスターシャ!デスターシャ!」

「うっっざ…」

牧「だって如月さん、2回もデスターシャのチャンスあったのにやってくれなかったじゃないですか」

山川「なんかやってよ、ホームランパフォーマンス。ないの?俺らが決めてあげようか?」

「……遠慮しときます」


ホームランパフォーマンスなんて考えたこともなかった。一瞬だけ考える隙を見せた如月に、2人はあれはどうだ、これはどうだと提案してみせる。どれも却下すれば、2人は分かりやすいほど落胆した。


山川「せっかく考えたのに……」

牧「如月さんがやってるところ、見たかった…」

「あー……まぁ、いつかはやるかもね」

牧「まじすか!?」

山川「はい言質とった!」

「しょーもない…」


やれやれと言った様子でその場を離れる。如月が居なくなった事に気付かないまま、2人はホームランパフォーマンスの話を続けた。




「え……今永さん何してるんですか」


普段の冷静さからは想像も出来ない謎の動きで踊る今永の姿に、如月は幽霊でも見たかのような目で見つめた。近くにいた佐々木も笑っている。


今永「A君も踊る?」

「は?いや…踊りませんけど」


とても決勝戦の先発を任せられたとは思えない変貌ぶりだ。今永の新たな一面を見て、如月はついていけず困惑したまま。


「……不思議な人」

今永「A君もね。ほら、もっと楽しみなよ」

「いや、俺はもう……」

今永「今日くらい自由になろうよ」

「そんな事言われても…」


助けを求めるように顔を動かすが、視界に入ったのはこれまた謎の動きで踊る吉田だった。短い踊りを終えると、瓶を探しにケースへと向かう。そして報道陣の取材に応えていた。


「……まじヤバい人しかいないやん」


ポツリと呟いた如月の言葉は歓喜の言葉に呑まれてしまった。

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- この作品は最初の方から追わせていただいていた大好きな作品です!続編とても嬉しいです!ありがとうございます!これからも応援しています!更新頑張って下さい!! (3月26日 18時) (レス) id: ea57203bd0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:http  
作成日時:2024年3月25日 20時

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