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甲斐「正直A君のボール怖かった」
中村「分かる」
大城「確かに」
「そうですかぁ…？」
捕手3人組に捕まった途端にいきなりそんなことを言われ、如月は足を止めた。今大会でバッテリーを組んだ甲斐と中村はそうだよ、と口々に言う。大城とは壮行試合でしか組む事はなかったが、如月のボールは理解してるようだった。
中村「でもそれと同時にA君のボールを受けられてよかった、って思うよ。こんな貴重な経験はないからね」
大城「これから敵同士だと思うと……あ〜無理無理。怖いわ、Aと対戦したくない。頼むから全部外してフォアボールにして欲しい。打ちたくないわ」
甲斐「A君足も速いから、普通に盗塁決められるんだろうなぁ」
「無理ですよ、甲斐さんに刺されて終わりです。てか甲斐さんのところには周東がいるじゃないですか」
周東「呼んだ？」
「さようなら」
ちょっと待って！と叫ぶ周東は、如月の背中に抱きついて体重をかける。その様子を3人は見守ると、互いにシャンパンをかけ始めた。
周東「A君俺のこと話してたでしょ」
「気のせい」
周東「……もしかして悪口？」
「…さぁ、どっちやろうね」
不敵に笑う如月はベタつくゴーグルを外した。目の保護のために配られたゴーグルは最早意味をなさない。それを周東の手に押し付けると、瓶が入ったケースの元へと移動する。
周東「ねぇ！まだ答え聞いてないんだけど！」
「ん〜？」
周東「あー！もう！」
全く話を聞く素振りのない如月に苛立ちが募り、周東は氷を服の中に忍ばせた。突然ひんやりとした刺激に如月は背筋を伸ばす。声が出そうになったものの、なんとか唇を噛み締めてそれを抑えた。ギロリと周東を睨む。
周東「そんな目で睨んでも全く怖くないでーす！」
「……アホくさ」
周東「…ねぇ、俺のこと嫌いじゃないよね」
「嫌ってたらこんなに構ってない」
周東「じゃあ甲斐さんたちと話してた内容教えてよ」
「周東の方が足速いですよ、って話。実際に大谷さんの事抜かしそうになってたやろ。てか、お前怪我してるんじゃないの」
周東「！なんで……近藤さんにしか言ってないのに、」
「……勘かな」
怪我を指摘され固まる周東。そんな周東の姿を見てクツクツと笑いながら如月は去って行った。
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陽 - この作品は最初の方から追わせていただいていた大好きな作品です！続編とても嬉しいです！ありがとうございます！これからも応援しています！更新頑張って下さい！！ (3月26日 18時) (
レス) id: ea57203bd0 (このIDを非表示/違反報告)
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