vs中国戦 ページ11
最初こそはWBCという大舞台に緊張していたAだったが、大谷のフォローもあり次第に慣れていった。初戦の中国戦。大谷の事をずっと見ていた事をヌートバーに告げ口されたり、守備の際にファンから声を掛けられたりと普段とは違う出来事が目まぐるしく起こっていた。
中国戦初の打者としての登場の少し前。自分の番が来ることに緊張しつつも、Aはいつものルーティンを欠かさず行った。それは愛用しているバットに軽く唇を近付けるという事。
��ホームランが打てますように��そんな願いを込めつつ目を伏せてバットに自身の口を近付けて顔を上げる。Aの視線の先にはじっとこちらを見つめる周東がベンチに座っていた。
「……周東さん、なんですか？」
「……」
返答はない。居心地が悪くなり、その場を去った後もAのいた場所を見つめる周東。暫くしてポッと顔が赤くなり、顔を隠すように地面を見つめた。
「………周東さん、今」
「…忘れて」
「絶対A君の事」
「ホントに忘れて！！」
近くで一連のやり取りを見ていた大勢がポツリと呟く。まさかAのバットに対する口付けに釘付けになっていたなんて恥ずかしい事、言えるわけないだろう。そっと顔をあげ、素振りをするAを再び見つめる。
(………横顔綺麗だし、肌白いし、睫毛長いし……)
「唇プルプルだし……」
「周東さん、声漏れてますよ」
「あ」
笑いを我慢しながら指摘した大勢。ヤケになった周東は、ふんぞり返りながら��可愛いすぎるA君が悪いんです〜��と言葉を漏らす。同調しながらも大勢は口を開いた。
「それでもA君の事見過ぎじゃないですか？怒られちゃいますよ、大谷さんに」
「……でも見ちゃうでしょ。あんなの隣でされてみなよ」
「確かに言いたい事は分かりますけど」
「バットでさえあんな愛しい目で見るんだから、A君に彼女とか出来たらどーなっちゃうのかなぁ。あー無理、想像したら悲しくなってきた」
「A君の事だし、ただのおまじないだと思いますけどね」
大勢の言う通り、Aはおまじないのつもりでこのルーティンを行っている。願いも通りホームランを放ったAを、二人は黙って見つめていた。
続く
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名無しの作兵衛(プロフ) - ゆうさん» そういえば帽子でしたね💦忘れてました！ありがとうございます (4月5日 6時) (
レス) id: 8a20bca9f6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 細かいことすみません💦💦守備の時はヘルメット被らないんですよ！！細かくってごめんなさい🙇🏻♀️🙇🏻♀️ (4月5日 0時) (レス) @page11 id: b3677bafaa (このIDを非表示/違反報告)
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