任務にあたっていたら“鬼”のいる世界に来てしまった件について

第拾壱話 ページ13

機能回復訓練といってもそれほど難しいものではない

柔軟に反射訓練、全身訓練のみだ




「貴女は片腕しかないので、全身訓練と柔軟を手伝ってください」


『分かった』




先ずは竈門炭治郎、そして嘴平伊之助という猪の皮をかぶった少年からだった

金髪の少年、我妻善逸はまだ無理らしい




「いだだだだだ」


『ほらあともう少しだ、頑張れ』


「ハイ！ィィィ〜」




『ほらほら、お前の本気はその程度なのか？』


「クッソォォォォオオオオオオ！！」





そんなこんなで訓練は終わり

二人は訓練前よりボロボロになって戻っていった‥‥‥‥はずだが




『何のようだ？‥‥‥‥竈門炭治郎』


「Aさん、貴女は何者なんですか」


『それは、どういう意味だ？』


「‥‥‥‥Aさん、貴女から生きている人からしないはずの匂いがする
　かといって鬼でもない」



鼻が利くのかこの少年は

それにしてもそこまで分かってしまうとは‥‥‥‥隠すのは無理そうだ




『私は獄卒‥‥‥地獄の鬼だ、といってもこの世界に蔓延っている鬼とは違うがな
　匂いが違う？当り前だ私は獄卒であり死者だ』


「地獄？！‥‥‥‥何故ここに」


『私はこの世界の住人ではない‥‥‥産屋敷殿のおかげでここにいるがな
　大丈夫だ、私はお前‥‥‥‥炭治郎たちの味方だ』



「‥‥‥‥疑ってしまってすいませんでした！貴女は嘘の匂いが全くしない」


『そこまで判るのか、便利な嗅覚だ』




炭治郎は平謝りした後


他二人がいる部屋へと戻っていった



『‥‥‥‥素直で純粋な子だ』

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