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涼介side
この家の朝は遅い。
早くても、10時を過ぎた頃に活動を始め、夜遅くまで仕事をしたり、個々の事をしたりして過ごす。
?「…、…!!」
カーテンの隙間から、暑い光が漏れてきたのは少し前から気がついていたが、誰かが部屋に入ってきた事には気がついていなかった。
侑李「りょうすけ!いい加減起きなよ!」
「…?、ゆうり、」
侑李「涼介どんだけ寝るんだよ。もう!」
「ん?そんなに、寝てた?ふぁぁ…」
侑李「僕達が帰ってきたら寝てたし!2日も寝てたら流石に心配するから!」
「はぁっ?、2日?」
支給された携帯を起ち上げると、確かに2日経っていた。
この家に来て、この家の説明を受けて…そこまでの記憶はあるが、その先が思い出せない。
胸が詰まるような、気分の悪い事があったような気がするが、思い出せない。
侑李「ちょっと、大丈夫?…お昼できてるから、早く来なよ。」
「あ、うん。」
呆れたように部屋を出ていく侑李。半開きのままのドア。外から誰かが飲んているであろうコーヒーの香り。
「あ、ちょっと!ドア半開き!…もう、」
あれ、でも、
少し開いたドア…。
誰かが淹れたコーヒー…。
…なんだっけ。
*
2日、
そんなに長く眠ったことなんて無くて、身体と頭が重い気がする。
寝過ぎたせいか、記憶も飛び飛びで。
慧「あ、おはよー」
「おはよう。」
宏太「よく寝てたな。疲れたのか?」
「いや、わかんない。はは…」
席につくと、光くんがお皿を運んでくる。
コホコホと湯気が上るオニオンスープ、サラダ、パンと、順番に並べられた。
2日も食べていなかったせいか、異様に腹が空いていた。
光くんの「召し上がれ」を聞いて、パンに手を伸ばした。
ぴとっ、
「うわぁぁ!」
首筋にひんやりとした感覚が走った。
その原因に目を向けると、クククッと笑って言った。
慧「何でそんなにびっくりするの。」
「いや、急にさわらないでよ!」
慧「あーごめんごめん。食べる前にちょっと身体診せてよ。」
「え?いいけど…」
慧は暫く首に触ったり、服をまくって身体を診たり。
慧「──…うん、問題ないね。」
「え?」
慧「はい、おっけー。ありがとね。」
慧は、
たまに、
否、良く、
良く分からない。
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YELL - 重岡くんが良いです! (2018年4月4日 14時) (レス) id: ecfb74be48 (このIDを非表示/違反報告)
リョウ。 - 面白かったです!更新、頑張ってください! (2018年3月9日 21時) (レス) id: 965564c2c7 (このIDを非表示/違反報告)
YELL - 面白いですね!これからも頑張ってください! (2018年3月8日 21時) (レス) id: ecfb74be48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:李弥 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2018年3月8日 15時