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雄也side
大貴『とくに変わった動きなし、作戦通りに。』
仕事となるとロボットのように喋る大貴。
裕翔『前の仕事、作戦無視して無駄に殺したでしょ。参謀と掃除屋が怒ってたよ?』
それと対象にいつもどおり笑いを混ぜながら喋る裕翔。
「っるせーよ。」
カチカチと針が頂点にふれる。
「…行くか。」
大貴『ターゲットは50代小太りの男と40代のツリ目の女、10代の少年の3人。』
「さっきも聞いたわ、連呼するな。」
裕翔『連呼じゃないよ。連呼っていうのは同じ事を大声で言うことで、ドウタラコウタラ…』
裕翔のうんちくを聞き流しながら折りたたみナイフを引っ張りだし、フードを深く被る。
怒られるのは面倒だし、出血量は少く済ませよう。
*
ターゲットの家に侵入するとヘンに静かだった。
ここ数日は圭人と光が情報集めをしていたが、この時間は夕食をとっているハズだ。
ここに来て、引き返すワケにはいかないが、気持ちの悪いものだ。
リビングに繋がる廊下を進むと、嗅ぎなれたにおいと、ザクザクという音。
開きかけた扉から覗くと、はっと息をのんだ。
赤、赤、赤、、
壁や床、天井にまで飛び散った赤。
「先客か…?」
言葉をもらすとソファの向こうからカランと音が響いた。
?「誰。」
袖を引っ張り口元を隠し、ナイフを構えた。
足元に転がるターゲットの男と女。
それに躓かないよう壁に沿って声の元に近づいた。
コイツは…
*
白い肌、整った顔、細い身体にべたりとつく鮮やかな血。
コイツが俺の仕事を横取りしたのか。
このまま始末しても構わないが、此れをやったのはコイツだ。
汚したのは俺じゃあない。
コイツがいないとその証明にもならない。
面倒くさいことになりそうだ。
「刺してみろよ。」
?「っ…」
「気持ちいいだろ?」
?「…ちがう、」
「はは、お前だろ?それやったの。」
?「ちが…」
「いいんだよ。まぁ、やるならもっと綺麗にやるんだな。」
?「…」
「とりあえず、俺と来い。」
コイツは、意外と面白そうだ。
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YELL - 重岡くんが良いです! (2018年4月4日 14時) (レス) id: ecfb74be48 (このIDを非表示/違反報告)
リョウ。 - 面白かったです!更新、頑張ってください! (2018年3月9日 21時) (レス) id: 965564c2c7 (このIDを非表示/違反報告)
YELL - 面白いですね!これからも頑張ってください! (2018年3月8日 21時) (レス) id: ecfb74be48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:李弥 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2018年3月8日 15時