15話 ページ17
.
『一通り手当は終えたが...まだ何処か痛む所はあるか？』
「いえ！本当に何から何までありがとうございます...。」
『気にするな。』
それじゃあ、とりあえず一旦私はここでお暇するよ。と彼女は腰をあげる。それに慌てるのは一家の父親である。
「ど、どこへ行かれるのですか？」
『ああ、まだ少しやることが残っていてね。また明日の朝顔を出すよ。』
「そんな...、我々だけゆっくり休むというのも気が引けます。」
『気にするなと何度も言っているだろう。それに今無理に動かれて傷が開きでもしたら余計二度手間だ。』
「うっ...」
ご最もな反論に父親は言葉に詰まった。でも...とまだ納得のいっていない様子に、Aはここまで律儀すぎるのもキズだなとため息をついた。
『他でもない私がいいと言っているんだ。何も申し訳ないと思う必要はない。これ以上長引くと私も流石に困る。だからもう行くぞ。』
「す、すみません...！ありがとうございます。」
『ん。じゃあまた明日。』
物陰から心配そうに様子を見ていたロシナンテと、警戒心露わなドフラミンゴにもひらりと手を振り、彼女は家を出ていった。
気が付かれたことにびくりと肩を揺らす2人に、やっと父親も2人の存在に気がついた。
「ドフラミンゴ、ロシナンテ...」
「ぁ...、ち、父上...。」
「...」
気まづい沈黙が流れる。ずっと俯いていたドフラミンゴは、痺れを切らしたようにコラソンの手を掴み寝室へと歩いていく。
「行くえ、ロシー。」
「あ、兄上...。」
「...。」
父親は何を言えるでもなく、去っていくその後ろ姿を見つめていた。
(ギスギス)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 709人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
塩 - 大好きなNARUTOと大好きなONEPIECEで最高な上に夢主の性格が最高でなんかものすごく最高です。頑張ってください (2022年8月26日 12時) (
レス) @page18 id: 08d29828be (このIDを非表示/違反報告)
あめちゃん - こんなに楽しい作品、続きを待機するしかない！更新頑張ってください！ (2022年6月11日 13時) (レス) @page17 id: 359e6ac39d (このIDを非表示/違反報告)
華衣(プロフ) - 更新を再開してくれてありがとうございます (2022年5月26日 18時) (レス) id: 648bde2b57 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーな(プロフ) - 夢主の性格好きです！このお話もとても面白いです！続きを楽しみにしています (2022年2月20日 23時) (レス) id: 83b0960623 (このIDを非表示/違反報告)
ロウシャ - 初コメ失礼します！とっても面白いです！！NARUTO×ONE PIECE大好きです！白ひげ殿との絡みはあるのでしょうか？続き楽しみにしています。更新頑張ってください！ (2021年4月9日 18時) (レス) id: 934a25d21e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おいしいくじら
| 作成日時：2020年5月4日 3時
