【鬼滅の刃】継子を探していただけなのに【名探偵コナン】 (ページ10)

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9話ページ10

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後ろにキュラソーを引き連れてまずは館内を見回るA。一通り回り終えて館内の構図を把握した時、Aの無線が連絡をキャッチする。

『はい、幻中』

「お疲れ様です。警視庁の目暮です。民間人の避難が完了しました。」

『了解です。ありがとうございます。』

プツッと無線を切り、Aはこれで激しい戦闘になったとしても心置き無く闘えると頷いた。

「今の無線は？」

『警察から。万が一に備えて民間人の避難誘導を頼んでた。』

「毎回こうなの？」

『いや、今回は稀有。ただ被害人数と痕跡を見るに大掛かりな戦闘になるかもしれないから念の為に。』

「そう。」

Aは周囲への警戒は解かずに、キュラソーからの質問に簡潔に答えていく。キュラソーも自分で出来るだけの警戒をしながら、照明で照らされている館内を見回している。
痕跡を探して歩き回っている道中、そんなこんなで時に質問、時に雑談と様々なことを話した。
言葉を重ねていく度に、キュラソーはAのことを段々好きになった。表情や淡白な物言いから冷たい人間なのかと誤解されがちだか、彼女はそんな見た目によらず優しく情に厚いことがわかったから。

そんなこんなで話していた途中、彼女の足がピタッと止まった。

『...下がって』

「...」

＿＿＿＿ザンッ！

一気に警戒と殺意の色を高めたAは、とある彫刻に向かって軽い斬撃を放つ。
＿＿＿＿当然、その斬撃が当たったならば彫刻は音を立てて崩れ壊れるべきだ。

しかしその彫刻は音を立てて崩れることはなく、ぐにゃんと一瞬胴体の部分が歪んだかと思えば、そのまま斬撃が吸い込まれてしまった。

「え...」

『...』

「ね、ねえアナタ...あの彫刻今...」

キュラソーが目を見開いて驚きを顕にしていると、突然その彫刻がケタケタケタと不気味に笑い出す。見た目だけで言うなら中世英国風の風貌なのに、その口から漏れ出る笑い声はまるで呪いにおかされた日本人形のようで。
得体の知れない不気味さ。常人では理解し難い、現実に起こり得ない怪現象。
ヒヤリとキュラソーは背中に冷や汗が伝うのを感じた。

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