【鬼滅の刃】継子を探していただけなのに【名探偵コナン】 (ページ44)

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43話ページ44

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「私のことあんまり舐めてんじゃないわよ。」

『舐めてない』

「舐めてるわよ！さっきから散々人の事バカにしてくれて」

『バカにもしてない』

「もういいわ、黙りなさい。十二鬼月の力を思い知って死んでいけばいい。」

やはり十二鬼月か。Aは八割煙草で埋まっている頭の隙で冷静に考えた。チラリと鬼の瞳を見ると、そこには下弦の肆と刻まれていた。

『下弦の肆か』

「そうよ。だからアンタみたいな平隊士、すぐに殺してやる」

『...。うん。』

敢えて柱だとは訂正しなかった。してもしなくても、どうせ目の前の鬼を殺すことには変わりないから。諸伏は下弦の肆...？となんの事だか理解ができていない様子である。

『まあ、ここで四の五の言ってても埒が明かないよね。子供たちも無事だし早い内決着つけようか』

「はっ、自分から死にに来るなんて本当にバカね」

鬼は手を振りかざした。メンコを叩きつけるように、手を思い切り地面に向かって振りかざせば、バチンという音がして突然巻き起こる突風。それがこの鬼の血鬼術であった。メンコのように空気と空気をバチンとぶつけ合い、反発させ突風を巻き起こす。時に人をぺしゃんこに潰し、時に竜巻を引き起こして人を攫った。およそ人間では耐えられないような威力である。力ゴリ押しのそれに、きっと今までの人間は叶わなかったのだろう。しかし彼女には効かない。刀で風の勢いを巻き取り、そのままシィィと独特の呼吸音がする。諸伏は地に伏せながら彼女の顔を盗み見た。何一つ動揺していない、冷静な表情。そして目の前の鬼(えもの)を捉えては離さんとするギラギラとした瞳。思わず鳥肌が立つ。

『＿＿＿＿死ぬのはお前だ。』

＿＿＿＿＿古の呼吸常世の月隠れ

「っ！？」

この世のものとは思えぬ美しさだった。赤黒い雲に覆われた薄暗い月が夜空に浮かんで、振るう剣から魑魅魍魎が湧き出てきたかのような錯覚。その光景に見蕩れている内に、ゴロッと何かが地面を転がるような音が。諸伏が音のした方へ顔を向けると、そこには先程までニヤニヤと余裕の笑みを浮かべていた鬼の首が転がっていた。

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