3話 ページ4
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「おかえり。また派手にやってんな。」
『アイリッシュだー』
「おうアイリッシュだぞ」
ガーガーと怒る獪岳と、呑気に今日のご飯何?なんて抜かすAを出迎えるのは、これもまた彼女に命を救われた男だった。名をアイリッシュと言う。因みにAがこの男を拾ってきた理由は、強そうなのと名前が可愛いから。だがしかしアイリッシュとしては自分の生存がバレると何かと厄介なため、屋敷の外では"アイン"と呼ばせている。不服そうなAではあったが、命に関わるのなら仕方ないと素直に従っている。名前可愛いからってなんだよ。
『もう1件任務あるからご飯食べたら出る』
「おう、頑張れよ」
『うん』
「おい、任務前ならそんなに食べるなよ。」
『わかった。』
まあお腹いっぱい過ぎても動く時苦しいもんなあ。Aは素直に頷いた。獪岳はAの返事に満足そうに頷き、夕食の用意をしに台所へ入っていく。
「お前、それにしてもまたなんちゅう拾いもんを...」
『ん?ああ。アイリッシュの元巣の仲間なんだったか』
「おう。コイツは...ラムの右腕"キュラソー"だ。中々厄介だぞ...」
『可愛いよね』
「お前.......」
そんなふざけた理由で拾って来る奴があるか。あるな。俺だわ。ふざけ倒しやがって。
未だコンコンと眠り続けるキュラソーの頬をつつくAを止めて、アイリッシュはどうしたもんか...と考えながらリビングまで運んで行った。
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はる - やば、めっちゃ最高…!!ゆっくりでいいので更新待ってます‼ (3月23日 14時) (レス) @page41 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おいしいくじら | 作成日時:2024年3月1日 16時