【鬼滅の刃】継子を探していただけなのに【名探偵コナン】 (ページ22)

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21話ページ22

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Aは捜査一課の皆に囲まれながら、遠くからこちらを見つめている人達がいることに気がついた。涙を堪える者、耐えきれず崩れ落ちている者、やり切れないような、しかし安心した様子でこちらを見ている者。...今事件の被害者の遺族だと、ひと目でわかった。嫌われ者や厄介者ばかりかと思ったが、やはりどんな人間でも必ず誰かの大切な存在なのだろう。彼女は過去の自分の考えを恥じた。
Aはそっと人の輪から外れると、その集団に静かに近づいていった。

「A...？」

キュラソーはそんな彼女を目で追った。

Aは遺族たちの前で立ち止まり、深々と頭を下げた。

「「！！」」

『＿＿＿＿申し訳ありません。私達鬼殺隊がもっと早くに動けていれば...彼らは死なずに済んだかもしれない。』

深々と頭を下げるAに、耐えていた者達の涙がついに零れ落ちてしまう。

『...この中に、何か見覚えのある物はありませんか。鬼の住処に散乱していた物です。』

スっと差し出された物達は、きっと被害者達の遺品だろう。中身は全て抜かれていたが、年季の入った大切にされていたであろう革財布。恐らくそれほど価値のないものだからと目をつけられなかったシルバーのリング。ヨレヨレになった着古されたカーディガン。何かのキャラクターのキーホルダー。中身が全て空になった大きな真新しいカバン。上質な片方の革靴。血の飛び散った、沢山の予定が書き込まれた手帳。
それらはこの場にいる者達にとって全て見覚えのある物で、亡くなった者の名を叫びながら、それらに縋って泣き崩れた。

『...』

Aは、依然として頭を深く下げたまま。

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