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12話 ページ13

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「どうしてそう思うの?」

『さっき前二件の事件もあの鬼の仕業だったって言ったでしょ。』

「ええ。それがどうしたの?」

『個人的に今回の件とその二件は繋がっていると考えていたから、少し事前に調べておいた。...そうしたら、前二件の建物は、この博物館と建設会社が同じだった。』

「...それってつまり」

『恐らく鬼の為に地下室でも用意してたんだろう。他にも諸々の協力を。その証拠に鈴川建設...この建設会社は50年前、突然不況の赤字経営から脱して倒産の危機を免れている。』

「50年前...って」

『きっと鬼と手を組んだんだろう。その証拠に、今件の被害者達は巨額の資産家や中堅財閥の関係者が多い。...鬼にとっては安定した生活と自分の懐にノコノコとやってくるご馳走。会社にとっては証拠の残らない強盗殺人のようなものだ。』


利害の一致だ。Aは静かにそう言った。キュラソーは内心Aの洞察力と推理力に舌を巻いた。少しの情報でここまでの真実を引っ張り出してくるとは。
あの狂犬のアイリッシュがついて行きたがる訳だ。なんやかんや言いながらも獪岳が尊敬している訳だ。彼女にはそれだけの実力がある。後ろをついて行きたくなるようなカリスマ性がある。


「...」

『それにしても今回の黒幕は随分と狡猾だな。喰らった金持ち達は全員、性悪の嫌われ者か、血の繋がりだけで金を食い潰す無能か...周囲に疎まれている人間ばかりだ。』

「...あなたそこまで調べてたの」

『まあ』


偶然か鬼の考えかと思ったけど。裏に人間がいると確定したならそいつの仕業だと考えるのが自然だろう。
面倒な仮説が当たってしまった...とAは頭をかいた。まあ起きてしまったことは仕方ない。黒幕の人間共々、消し炭にしてやるのだ。


___プッ


『はい、幻中』

「ご苦労さまです。目暮です。」

『ご苦労さまです。』

「仰られた通り、鈴川建設の代表取締役社長にお繋ぎする準備が整いました。」

『ありがとうございます。お願いします。』


思っていたより早いな。アポがどうとか騒がれるか逃げられるかとしれないと思っていたが...鬼狩りからの連絡とあらば、流石に逃げられないと悟ったのか。

まあ、どちらにせよ逃がしはしないが。Aはピッと無線が繋がった音を確認して、口を開いた。





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はる - やば、めっちゃ最高…!!ゆっくりでいいので更新待ってます‼ (3月23日 14時) (レス) @page41 id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おいしいくじら | 作成日時:2024年3月1日 16時

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