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蒸し暑い夏の夜のことだった。

当番の薪を拾いに近くの森まで行って、孤児院へ帰ってくると濃い血の匂いが漂っていて。


震える手で孤児院の扉を開けるとそこには辺り一面の赤が広がっていた。



自身の呼吸が浅くなっていくのを直に感じた。


だって、だってそうだろう。
その赤の中心に倒れているのは...




___紛れもない、孤児院での家族たちだったのだ。







『あ、あぁ......ぁ...』







ドシャリと、そんな音を立てて膝を着いた。

なに、なにが、なにが起こった...?なんで、なんで私の家族が血濡れで倒れて...え?なに、なんで、え............







目の前が真っ暗になって、その時私の意識は暗転した。














次に目を覚ましたのは、見慣れない天井が視界いっぱいに入ってきた時だった。

私は未だに孤児院での出来事がショックで、頭がぼんやりとしていた。


そんな私の視界に次に入り込んで来たのは、藍色の長い髪の毛を下の方で1つにくくった、美人な男性の顔だった。




彼の名は、朱雀茜(すざくあかね)と言うらしい。

彼は血塗れた死体の山の中に、1人倒れていた私を保護してくれたのだという。


そして彼は、あの日孤児院の皆を惨殺した化物の正体(・・・・・)を知っているのだという。

どうやら私の家族は彼の言う"化け物"とやらに惨殺されたらしい。



......それを聞いた時、ふつふつと体の内側から沸騰するような怒りが湧いて出てくるのを感じた。

私の瞳に怒りが宿ったのを見て、彼は化け物を退治する組織に入らないかと言ってきた。

勿論私はその言葉に頷いて、彼について行った。




そして稽古が始まった一日目の夜___






『...っう゛ぁ......っ』





酷く、激しい頭痛に襲われた。
頭の中に濁流のように流れ込んでくる大量の情報。

"鬼"、"藤の花"、"前世"、"原作"、"漫画"、"鬼滅の刃"...





『...あ"ぁ...』




















嗚呼、なんだ。












____ここはただの地獄じゃないか。

〃→←古柱といふ者。



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ひよこ - アッッ完全に限界オタクの反応です有難うございますウ……最初見たとき面白くて変な声が出てしまいました😂これからも活動頑張って下さい!! (6月13日 20時) (レス) @page4 id: 625d0963a1 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 号泣しました素敵な作品ありがとうございます、、良ければ主様のお時間のある時に更新していただけると嬉しいです、、完結までついて行かせてください、、 (6月3日 5時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - お久しぶりです😭こちらの作品大好きで密かに応援させて頂いていました!!!!更新ほんっっとうに嬉しいです!!!これからも主様なりのペースで更新頑張ってください!!応援してます!! (2023年3月23日 6時) (レス) @page19 id: 98c132f21e (このIDを非表示/違反報告)
( ・´ー・`)どやw@ぐんぐんグルト(プロフ) - 面白いです!!まさかの逆トリ的展開ッ!!!死亡キャラが私の前に現れたら多分同じ反応しますね。ソレが普通ですね(笑)とてもおもしろかったです!!コメント失礼致しました! (2023年3月6日 9時) (レス) id: 4e2cb1d965 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん。(プロフ) - 凄い好きです………!!続き楽しみにしてます! (2023年2月1日 17時) (レス) @page18 id: 844f71c42a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おいしいくじら | 作成日時:2020年6月15日 4時

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