レイブンクローにはやたら物騒な蝶がいる【親世代】

3話 ページ5

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「...」






ダンブルドア、マクゴナガル、マダムポンフリー。
その他の教師達も、机に肘をつき手のひらで顔を覆ったまま。

大広間には、未だかつて無いほどの沈黙が訪れていた。







「...校長先生」


「...まさか、あんなにも過酷な過去があるなんて思わなんだ。」





そう言い顔を上げたダンブルドアの目元は、少しの涙の跡が。







「っ...まだ成人すらしてない女性が、あんな...」


「十八だなんて...ホグワーツではやっと卒業の歳だぞ...」





ダンブルドアの言葉を皮切りに、それぞれが涙の混じったくぐもり声で話し出す。


彼らは彼女...異世界からやってきた少女、シノブの歩んだ短い人生の全てを知った。

彼女の記憶の中に入り、彼女が歩んだ全てを見てきた。


だからこそ、だからこそ涙が止まらなかった。








「っ体に毒を取り入れ続けるなんて...どれだけ苦しい思いをしたことか...」


「体も骨も何も残らない、それでも尚最期は妹に全てを託して信じて死んで行った...これが涙無しに見られるものかっ！」






ホグワーツの教師達は基本的に子供好きだった。だからこそダメージが酷かった。








「...あの歳の女の子にあんなことを言わせるなんて...」







その言葉に、思い出すのは全て話し終えた後の彼女の言葉。








『...死に損ないですから。』








呟くように、自分に言い聞かせるように。彼女はそう一言ポツリと零した。





その瞬間教師陣は決意した。あ、この子絶対幸せにしたる、と。


もういりませんっていうくらい腹いっぱい食べさして夜は暖かい寝床で寝て本来学ぶべきだった学業を学んでもらって体の中に回り込んでる毒もこっちでなんとかしておばあちゃんになるまで幸せに笑って生きてもらうんだからな！！！














「よし、彼女の戸籍を作りましょう」


「「「御意」」」







過保護オールスターズの爆誕である。


















(だって地獄産なんだもの)

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