捌《3》 ページ9
五条side
「まだまだ反抗期なこの子らのために僕がいっぺんに説明するよ」
「まぁ…手っ取り早い方で」
恵はいつも冷めてるなぁ…
いや、こっちも思春期真っ只中だからね
仕方ないか
「四級呪術師の禪院真希、呪具の扱いなら一人前だ」
「私を名字で呼ぶんじゃねぇよ、恵」
「次に最近準一級に昇級した狗巻棘、語彙がおにぎりの具しかない」
「すじこ」
「次、パンダ」
「パンダだ、よろしく」
「………?」
一番欲しい説明がないって?
分かりやすい顔だね恵、わざとだよ
だって仕方ないじゃん
パンダの説明いつもパンダしかないし…()
「次。乙骨憂太、特級呪術師だ。未熟な面は否めないが実力はある」
「あ、お、乙骨憂太です。よろしくね」
「特級…」
やっぱり憂太に食いつくか
そりゃそうだ、特級なんてそう居ない
恵にとって身近な特級呪術師は俺だけだし
俺以外の実力者を恵はまだ知らない
「最後に、二級呪術師の黛Aだ。そこの狗巻棘の親戚に当たって、呪言の術式と自分家の術式を受け継いでる。二刀流でハイブリッドな呪術師さ」
「…でも二級なんすね」
『あ?煽ってんの?いいね、喧嘩する?喧嘩すんならもっと私を怒らせるといいよ、本気な私を見れるから』
「はい落ち着こうねー、喧嘩でも呪言は禁止だよ」
『チッ……良かったね恵ちゃん、やっぱり怒らせなくていいよ』
「いや、もう十分怒ってるじゃないですか」
「ごめんね恵、そういう子なのよ」
「しゃけ」
『はぁ?なにが馬鹿だ、てめーには適わねぇから安心しろ』
「おかか、明太子」
『いいよ、表出ろ』
「こらこらこらぁ、なんでこっちでも喧嘩してんのー?」
恵は、相手が自分より弱くても
そいつが"いい人"なら尊敬するはず
現にこの場でも全員に警戒心を解いてる
これから中身を探って価値を見出す
だからAのことはいずれ評価するし
そこには不安はない
けど、Aが恵に心を許すかどうか…
一度俺の時みたいに殺り合わせるか
沸点超える程怒らせればAは
呪術師相手にも本気になる…が
それだと間違いなく恵は死ぬ
けどAを怒らせずに
殺り合わせても意味がない
Aは自分の強さを知ってる
格下の相手に、本気は出さない
すました顔で「もういい?」って言う
俺同様に、Aには術式が通らないと
思っていい
今の恵じゃAの心は覗けないかな…
ま、なるようになるのを見守るか
.
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わらびもち - 主さんの文章力で夢主の心の闇がきっちりと表現されてる…。場面も分かりやすい…。すごい…。これからも頑張ってください! (2021年1月16日 12時) (レス) id: a494b1d180 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 更新頑張ってください!応援してます! (2020年10月27日 21時) (レス) id: 495bc5f437 (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - 面白いです頑張ってください! (2020年10月25日 11時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
絵描きさん(プロフ) - *瑠璃*さん» 良かったです!今後外れていなかった際はご報告頂けると嬉しいです…! (2020年10月25日 1時) (レス) id: 215c832e11 (このIDを非表示/違反報告)
*瑠璃* - 絵描きさんさん» 大丈夫です!ちゃんと外れていますよ! (2020年10月24日 11時) (レス) id: f48c22676e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:絵描きさん | 作成日時:2020年10月19日 23時