弐 ページ3
五条side
『…!せんせ』
「おーA、任務終わりか?」
『そう』
「ふーん、あれ…なんか頬赤くない?」
『大丈夫』
2年の黛A
2級呪術師で、呪言と昨期雲外を使う二刀流
呪言の呪いを気にしてか
狗巻棘同様に自身に縛りを課している
同学年の3人以外とは極力話さず
常に聞き手に回る徹底さ
優しいのはいいことだけど
先生の俺には少しくらい話してくれても
いいと思うんだよなぁ
『…せんせ』
「!なに?」
『……"見ないで"』
「っ……っと…そんな嫌だった?」
気づくと反射的に首が横に向く
いくら狗巻家よりも弱い呪言だと言っても
命令に関しては狗巻家並の強さだ
前にがっつりやり合ってから信頼されて
俺に呪言使うのに躊躇しなくなって
きたんだよな…
『帳を下ろしてるなら私は好きに呪言を使える、せんせにだけ。でも今は好きに使えない、だからせんせが我慢…』
「…なるほど、おっけー」
『うん、ところで硝子さんはどこ?』
「やっぱりそれ痛いんでしょ。残念だけど硝子は午後休、明日になっても痛かったら診てもらいな」
『…別に痛くない』
「嘘、分かりやすいんだから隠そうとしなくていいよ」
こいつは考え方が俺に似ている
上が嫌い、偉い人を偉いと思ったこともない
いつだって自分が最強だ
こいつは事実上は2級呪術師だが
実力は本物
成長すればきっといい呪術師になる
他の生徒よりも肩入れするのは
仕方ないと思う
こいつを見ていると
昔の自分を見ている気分になるんだ
『せんせ?』
「…あ、ごめん。なんなら僕が代わりに治す?少しなら出来ると思うんだけど」
『いい、せんせ下手』
「…ったく、可愛くなーい」
本来生徒と教師の関係なら
必要以上の接触は控えるんだけど
生徒が可愛くて仕方ないから
ほんの少しだけAの頬に触れる
こいつはなるべく普通にさせてあげたい
負い目なんて考えなくていいように
「おかか!」
『…ちっ』
「棘、せっかくの2人っきりの時間なんだけどー?」
「す、すじこ…おかか」
『別に手出されてなんかないし、余計なお世話。五条先生は特別なの、あんた今朝から私の邪魔ばっかり…"やめて"』
「こらA、私情で呪言使わないって約束しただろ?僕だけにしろとも言った」
『…先生も棘の味方するの』
「違うよ」
「高菜…」
『何その顔、腹立つんだよその目で見られると』
「ちょっ、A!」
後悔なんてないように
.
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わらびもち - 主さんの文章力で夢主の心の闇がきっちりと表現されてる…。場面も分かりやすい…。すごい…。これからも頑張ってください! (2021年1月16日 12時) (レス) id: a494b1d180 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 更新頑張ってください!応援してます! (2020年10月27日 21時) (レス) id: 495bc5f437 (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - 面白いです頑張ってください! (2020年10月25日 11時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
絵描きさん(プロフ) - *瑠璃*さん» 良かったです!今後外れていなかった際はご報告頂けると嬉しいです…! (2020年10月25日 1時) (レス) id: 215c832e11 (このIDを非表示/違反報告)
*瑠璃* - 絵描きさんさん» 大丈夫です!ちゃんと外れていますよ! (2020年10月24日 11時) (レス) id: f48c22676e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:絵描きさん | 作成日時:2020年10月19日 23時