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『言葉が足りなかったかしら？私が戦争を嫌うのは、命が尊いものだからだわ。簡単に見過ごしていいものではないから、戦士という存在を作りたくないのよ、この国では』
「言葉が足りなかったのはこちらもだったようだな。俺は軍も戦争も、必要不可欠だと言った。だが即位式で、俺は強制入隊を強いることはしないと言ったな。それも事実だ」
『…なら、何をする気なのよ』
たとえ私のこれがエゴだとしても
批難されようが構わないわ
どんな命でもなくしたくないと思うことの
何が悪いのよ
国の存命と、人の命と
天秤にかけたらどちらに傾くかなんて
私には、答えは一つなのよ
「軍入る人間は死ぬ覚悟のあるやつだけを募る。よって希望者のみで軍は形成することにする」
『この国に、志願して入隊する国民が一定数いると思っているの？過去の記録を見るといいわ、志願兵は1割もいないのよ』
「何もすぐに戦争する気はない。その1割未満でも、何度も招集をかければ自ずと数も増えるだろう」
『一度戦争をすれば、また人が集まるのに時間がいるんじゃないかしら？その間に敵国が攻め入ったらどうする気よ。為す術もなく、国民たちを捕虜として連れ去られるのを見ているだけ？』
「それには考えがある」
長々と説明をされた
きっと彼は私と出会う前から
自分が支配下に置いた国をどうするか
幼くして考えていたんだわ
じゃないとこんなに先のことまで
計画を練ることは出来ないもの
ただ一つ
予想外だったのは
私という存在と出会ってしまったこと
長年考えてきた
「ぼくのりそうのくに」
それを崩したのは
間違いなく私との出会いだったのだろうから
『…なら、それで国が安定すると？』
「俺は未来を見通す確かな確信がある。近い未来、俺達は戦争に勝利し、国の貧困は解消される。その後は軍への志願兵が年々増えることになる」
『……本気で言っているんでしょうね？』
「確信があると言ったはずだが」
『…そう』
はっきり言えば
彼の想像でしかない
足場が不安定な橋を
つつかずに安全だと言っているようなもの
見るからに危ない橋を渡る人間は
きっと誰もいない
『…でも、あなたの運は強そうね』
きっと、多分だ
彼の後に続く人は
きっといないだろうけど
もしかしたら誰か
好奇心で渡る人がいるかもしれない
自分で考えて、「安全だ、渡ろう」
って人がいるかもしれない
賭け事もしてみたかったのよ、私
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らむね@プリ小説もやってるよ！(プロフ) - コメント失礼します！最初から一気見をしてあっという間に時間が経ってしまいましたwゆっくりでいいのでこの後の更新も気長に待ってます (11月8日 11時) (
レス) @page22 id: 81e25a727e (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる飴飴 - とても面白くて、最初から一気見してしまいましたwww更新楽しみにしています。 (2022年4月29日 21時) (レス) @page22 id: 8c48bd4d9d (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - コメント失礼します！ハマって最初から読ませていただきました！とっても面白くて、これからの展開が楽しみです！次の更新楽しみにしてますね(*´꒳`*) (2022年2月19日 20時) (レス) @page19 id: 7aebf15c07 (このIDを非表示/違反報告)
まっち売りの少女(プロフ) - コメント失礼します！更新お疲れ様です！ずっと待ってました！ゆっくりでいいので更新続けて貰えると嬉しいです´`* (2021年10月11日 0時) (レス) id: 69c159beb8 (このIDを非表示/違反報告)
蝶花 - 更新待ってます！ (2020年12月26日 20時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵描きさん
| 作成日時：2020年7月9日 2時
