67 ページ20
「……家を出たら、お姉ちゃんともっと一緒にいられるの？」
『！えぇ…もちろんよ。二度とあなたを離したりしないわ』
グルッペンくんに頼み込めば
王宮にロボロの永住権を貰えるかもしれない
そして私が昇級して王宮勤務になれば
いつでもロボロと一緒にいれるわ
私の住む寮ではロボロは住めないだろうし
四六時中一緒にはいられないけど
それでも今までの空白より勝るものはないわ
「…マリーは…？」
『考えはあるわ。あなたが家を出れば、マリーはあなたから目を離した監督不行届で何かしらの責任を負うことになるでしょう？もし上手いこと失職を命じられたら、お父様にも気付かれずにマリーを連れて来れると思うの』
「……でも、失職じゃなくて…その…体罰とかだったら？ムチで打たれるのすごく痛いよ…」
『…待って、ムチで打たれたことがあるの？』
「お嬢様、それはわたくしの責任でございます。以前ロボロ様が外出なされた際に、わたくしが旦那様への報告を怠ったのです。それでロボロ様がご帰宅なさった際に、「帰りが遅い」と激怒された旦那様に…」
「マリーは悪くないよ、俺が出かける前に自分でお父様に報告すればよかったんだ」
なんてこと…
確かに報告を怠ったマリーが結果的に悪く見える
でも、元々は短気なお父様のせいじゃない
マリーは離れた所でしっかりロボロを見てるし
言わば保護者同伴の外出に門限なんてないわよ
自分では一度も子供を連れて出かけもしないのに
偉そうに父親をしてるのね
暴力で従わせるなんて、下人のそれだわ
『マリー、あなたは悪くないわ。でも、悪くなくても…今後はより一層気をつけてね。あの人は少しのミスもすくい上げて責め立ててくるのだから』
「はい、お嬢様」
『ロボロ、その傷は跡になってないかしら？』
「少しだけだよ、パッと見じゃ分かんない」
『……やっぱり別の案を考えるわ、マリーがムチ打ちの罰に処されたら私が黙っていられないもの』
「いえ、お嬢様…わたくしはお2人のために死ねる覚悟です。ムチ打ちごとき、屁でもないです」
『マリー…言葉遣い』
「あ…申し訳ありません」
出来がいいからついスラム育ちだというのを
忘れがちだけれど
たまに素が出て口悪くなるマリーは
私が貴族のお嬢様だということを
忘れさせてくれる
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3995人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
らむね@プリ小説もやってるよ！(プロフ) - コメント失礼します！最初から一気見をしてあっという間に時間が経ってしまいましたwゆっくりでいいのでこの後の更新も気長に待ってます (11月8日 11時) (
レス) @page22 id: 81e25a727e (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる飴飴 - とても面白くて、最初から一気見してしまいましたwww更新楽しみにしています。 (2022年4月29日 21時) (レス) @page22 id: 8c48bd4d9d (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - コメント失礼します！ハマって最初から読ませていただきました！とっても面白くて、これからの展開が楽しみです！次の更新楽しみにしてますね(*´꒳`*) (2022年2月19日 20時) (レス) @page19 id: 7aebf15c07 (このIDを非表示/違反報告)
まっち売りの少女(プロフ) - コメント失礼します！更新お疲れ様です！ずっと待ってました！ゆっくりでいいので更新続けて貰えると嬉しいです´`* (2021年10月11日 0時) (レス) id: 69c159beb8 (このIDを非表示/違反報告)
蝶花 - 更新待ってます！ (2020年12月26日 20時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：絵描きさん
| 作成日時：2020年7月9日 2時
