お姉ちゃん始めました【rbr】 (ページ27)

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『えっと、トントンさん…は、階級はどちらで？』

「あ、上下段です」

『同じですね…階級で分けられたのでしょうか？』

「多分そうだと思います」

この学校

同じ時期に入ってきた仲でも

それぞれ階級を振られている

それはもちろん度々行う

座学の試験や実技の試験で判定され

パートナーは

基本的に階級ごとになるらしい

階級は下から下段、下中段、下上段

同じように中下段、中段、中上段

上下段、上中段、最高が上段

私は上下段、鬱くんは中段なので

パートナーになれなかったのも納得ね

つまり私のパートナーのトントンさんは

私と同レベルの相手ということ

鬱くんのように余裕とはいかないわね

「ところでAさん」

『はい、なんでしょう？』

「…あー、えっと…なんて聞けばええんやろ…」

『どうぞ、お気になさらず』

「じゃあ…お気を悪くしないで下さいね。Aさん、お見かけからするに貴族の方だと思うんですが…お間違いないですか？」

『えぇ、その通りですよ。ですがここでは貴族等は関係ありませんので、どうか固くならないで普通に接していただけると…』

「あぁ、それは…善処します。確認がしたかっただけなので、自分も貴族の方相手だから手加減するとかもする気は無いです」

どこか含みを持たせた

トントンさんの言い方に引っかかったが

変わらずにニコニコとしているので

私も負けずに笑い返す

『有り難いです。さて、そろそろお固い言葉も無しにしましょうか』

「え…？」

『貴族としてのプライド、捨てることにしたんです。パートナーのあなたにまで虚勢を張りたくはありませんしね』

「…ということは素を出せと？」

『はい』

「……本気ですか？」

『出来ないのなら無理強いはしませんよ。私だけが一方的に馴れ馴れしい感じでいいなら』

バッカ私

なに煽ってんのかしら

鬱くんと長くい過ぎたせいね

彼、煽れば乗ってくれるから

変なことを覚えてしまったわ…

「…別に出来ないとは言ってないです」

『え？』

あ、あらあら？

この人も乗っかってくれる感じ？

それともただの負けず嫌いかしら

「文句言わんで下さいよ…」

『えぇ、もちろん』

今の私は、きっとこれまでの私より

明るい笑顔をしているでしょう

だってそうよね

嬉しいもの

.