大事 ページ13
「っ…お前、それ反則」
「ハッ、泣いてんじゃねーよ…っ」
2人してボロボロとこぼれる涙に
思わず声を上げて笑った
良かった
口に出して
勝己がすべて受け入れてくれる
俺の愛も重みも全部
分かってくれる
「愛してる…勝己…」
そして小さく口付けて
大事に大事に抱きしめた
仕方ねーなって
勝己は俺の背中に腕を回して
隙間なんてないくらい
きつく抱き合った
そんで…
「…っんぁ！？」
「ごめん、やっぱ…我慢出来なかった」
指でとろけるまで溶かしたそれに
自分の欲望を押し入れた
最後までしないって言ったくせに
大事だからこそ、慎重にって
どの口が言ったんだか
「ぅあッ、こ、れぇ、深ッ…っ」
「ハッ、ごめっ、俺もいっぱいいっぱい、」
「あ、んっ、あにっ、あにき」
求められてるのが分かる
中でも外でも俺を締め付けるように包む
必死に首に腕を巻き付けて
思うがままにすり寄ってくる
可愛い、可愛い
俺の勝己…
「勝己ッ、言って？…俺のこと好きっ…？」
「んっ、す、すき…っ、すき」
「もっと…ッ、もっと言って」
「あぁっ！、バッ、カ…はげしッ！」
早くなる動きと
もっと奥まで勝己を知りたいと
容赦なく突き上げる俺に
勝己の声も大きくなっていった
「っほら、もっと…」
「す、すきぃ、っあぁ！すき、だから…も、むりっ」
勝己はひと足早く絶頂を迎え
俺のをきつく締めると
俺も後に続くように
大好きな勝己の中に吐き出した
「っはぁ、はっ…勝己…」
「あ、はぁ…ん、あにき…はぁ…」
とろけた顔の勝己は
俺をまた引き寄せると
大事そうに包んだ
バクバクと心臓がなっていて
息切れして呼吸の荒いこいつが
俺を気遣うように
安心させるように
信じられないくらい
優しく抱くもんだから
「…大好きだ、勝己…ずっと一緒にいよう、愛してる」
冗談じゃない
本気で勝己にプロポーズじみた告白をした
誰よりも勝己を愛している
その確信だけが
じわっと心に染み込んだ
.
終わり
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作者名：絵描きさん
| 作成日時：2017年6月2日 19時
