冗談だよ ページ11
「ね、勝己は女の子とこういうことした事あるの？」
「あるわけねぇだろ！…っはなせ！」
俺の腕の中でバタバタと暴れる勝己を
押さえ込んで耳元で囁くように言うと
わかりやすく肩が揺れた
「怖い？でもね、言ったことには責任が伴うんだよ」
「怖くねぇよ馬鹿にすんな」
「……勝己、やめるなら今のうちだよ。無理しなくたって…」
「俺は！……どうでも良い奴とこんなことしようなんて思わない。兄貴に何されたって、俺は気にしねぇぞ」
力強く俺を見つめる勝己の目は自信と
不安が入り交じっているように見えた
「……俺達、兄弟だけど」
「関係ねぇだろ」
「…最後まではしないよ、お前明日制服採寸じゃん」
「はっ…ヘタレが」
「お前のためだよ……」
見つめあって自然と距離が近くなる
ゆっくり近づいて、くっつく
勝己のやけに高い体温と
俺のやけに低い体温が交わった
最初は浅いものがだんだんと深くなっていく
「んっ…ふ、…」
勝己が漏らした声が、吐息が
耳の奥まで響くような錯覚を起こした
僅かに開いた口の隙間から舌をねじ込むと
勝己の腰が跳ねた
お構いなしに口内を探るように動く俺の舌に
必死に付いてこようとする
正直いって、ほんとにかわいい
「はっ……勝己…？」
やっと口を離すと、勝己と俺の間に糸が
伝った
その全てがいやらしかった
大きく肩で息をする勝己は顔を真っ赤にして
ボケっとしている
「ふっ…そんなに気持ちよかった？」
なんてふざけて言うと怒ったように
否定してきた
真っ赤にした顔では説得力なんて
なかったけど
「冗談だよ、大丈夫？」
「たりめェだろ…」
さて、次は何をしようかな
.
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作者名：絵描きさん
| 作成日時：2017年6月2日 19時
