検索窓
今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:386,248 hit

6 ページ7

『…な、なんで謝んねん。ロボロは悪くないやろ?どないしたん?』


気を使わせてしまったのか

すっかり箸が止まってしまった


俺達の雰囲気に

周りの奴らも静かになる


rb「俺、公園にいた時もう起きとったんや。でも人間が来て、とっさに寝たフリした」

『あぁなんや、起きとったんか』

rb「お前が俺達の前まできて、俺はてっきりまた悪い奴に見つかってもうたんやって思って…怖かった」

『………』

rb「けどお前は俺達を家まで運んで、身体拭いて、寝る場所作って、それだけやった…なんも酷いことしなかった」

『しないよ、酷いことなんて』

rb「だから俺、分かってたんや。こいつはええ奴なんやって。なのに俺…」


紙っぺらに隠れた瞳から

確かに涙が流れている


それほど悔しいのだろう


周りのやつがロボロの背中をさするが

俺はどうすることも出来ない


rb「拒むつもりなんてなかったんや…触られたって、全然良かったのに…お前、俺が怖がったからあんな顔したんやろ?」

『あんな顔?』

rb「したやん、悲しそうな顔。それで俺、なんも言えへんくて…お前のこと怖いなんて思ってへんよって言えんくて…」


嗚咽がどんどん酷くなり

ついにはわんわんと泣き始めた


kn「ロボロ落ち着けって…」

ut「ロボロ…」


周りの奴らもオロオロとしはじめ

ロボロは泣き止む様子もない


参ったなぁ…


gr「おいあんた」

『えっ…なに?』

gr「どうにかしろ」


んな無茶振りな!

っとツッコミたいところだが


原因は俺やしな…


『…ロボロ、お前の気持ちはよく分かった。お前が俺を怖がってないって知れて、俺はすごく嬉しいよ。ありがとな』

rb「…おん…」

『ええ加減泣きやめや、な?男やろ?』

rb「…泣き止む…」

『ええ子やな』


甘やかすように

今度はしっかり頭を撫でる


多分、俺が諦めたから

ロボロは負い目を感じたんやろな


失敗を恐れて安全に走るのも

時に失敗の元になるんやな


よお覚えとこう


rb「…俺、怖ないで。なぁA」

『…せやなぁ』


涙を目尻に浮かべながら

ロボロは嬉しそうに顔を緩ませた




あぁ、これで良かったんやな







とりあえずこれからロボロは


ベタベタに甘やかすことにしよう

.

7→←5



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (597 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1763人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

雪見大福(プロフ) - 泣きながら読みました!これからも無理せず頑張ってください! (2021年3月19日 23時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
絵描きさん(プロフ) - トマトジュースさん» ありがとうございます!!やっとですね…(号泣)頑張って更新させていただきます! (2019年10月2日 11時) (レス) id: 215c832e11 (このIDを非表示/違反報告)
トマトジュース - 救出おめでとう(号泣)トン氏がついに心を開くのか……?あとなシッマ…察しちゃダメだ……。察した私も悪いが。えー、これからもですね、はい、更新頑張ってください。無理せず更新おねがいします。 (2019年10月2日 6時) (レス) id: b4078055ec (このIDを非表示/違反報告)
絵描きさん(プロフ) - りつさん» ありがとうございます!! (2019年8月7日 12時) (レス) id: e46d68e377 (このIDを非表示/違反報告)
りつ - めっちゃすきです!!続き楽しみにしてます!!! (2019年8月6日 19時) (レス) id: a91baceb22 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:絵描きさん | 作成日時:2019年4月7日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。