赤髪の世界から猫目のお兄さんが来た【オビ】 (ページ4)

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オビ｢…どういうこと？」

ギラギラと目を光らせるオビ

まるで蛇に襲われているネズミの気分だ

『つまり、こことあなたの世界は違うってこと。この世界にはクラリネスもタンバルンも存在しない』

オビ｢…なるほどね…っというか実感はないんだけど、確かに俺の見てきた物が一切ないし、景色がまるで違う」

『そそ、次元が違うんだよ。ここは三次元、あなたのところは二次元』

オビ｢へぇー…で？俺のこと知ってたのはその次元の違いに関係あるの？」

『うん、あなたの世界…オビやゼン、白雪達のことはこっちでは漫画っていう、物語になってるの。私はその漫画を読んでいたからあなたのことを知っていたってこと』

オビ｢…つまり俺達のあれこれが全て記されていると…？」

『簡単に言えば…』

理解が早いのかオビがふんふんと頷いた

そして手を私の方に出して…

オビ｢その、漫画…？見してよ」

『えっ…それダメじゃない？』

よくあることだ

自分の未来を知ることで、いざあっちに

戻ったときに話が変わっていまう可能性

がある

『無理だね、ごめん』

オビ｢いや、そうだね。俺が悪かったよ」

『いや、あの…あ、そうだ！今はどの辺なのか知りたいな。ここに来る前は何をしていたの？』

オビ｢あー…ラクスド砦の視察でお嬢さんを呼びに町へ向かってた途中だったと思うけど」

『ラクスドか…まだ最初の方だな』

オビ｢そうなの？俺は全く分からないけど」

『ただ一つ問題があるの…オビがこっちにいるってことはだよ？向こうにいないわけでしょ？その場合、話が進まない。白雪は砦に来ないし、オビも帰れない…』

そうだ、それが問題なのだ

オビが帰れなかった場合、赤髪の白雪姫の

世界は止まったままだ

それは絶対に避けなければならない

『私も協力するから、向こうに戻れる方法を探そう！』

オビ｢そうだね、頼むよ」

ここから私達の生活が始まった

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