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6 降谷side ページ8

警察庁に着き

急いで警備企画課に行く


薄暗い庁内でやはり、警備企画課の課内に

ポツンと一つ明かりが付いている


音を立てないように静かにドアを

開けると


ボケっと椅子に座る彼女がいた


寝ていないからか

時折手が止まっては慌てて動いている


一刻も早く終わらせて休ませるべき

それは分かっている


睡眠も休憩もなしに3日も働き詰めなんて

いつミスをしてもおかしくない


体調管理も出来なくて何が公安だ

いつもそう言っているのに


それよりも、早く終わらせないとな

そう思い彼女の前に出ていく


つもりだった


『…ダメか』


恐らく独り言だったんだろう

彼女は携帯を握りしめて少し笑った


いつも僕が意地の悪い頼み事をして

困らせた時みたいな困った笑み


僕はそれが好きなはずなのに

何故かその独り言を聞いて立ち止まった


逃げるように彼女から離れて

ただ仕事のことだけ考えた


資料室に入って

一心不乱に情報を頭に叩き込んだ


そうでもしないと嫌になりそうだった


彼女は僕に甘いからなんて言って

甘かったのは僕の方だ


彼女の見せるあの笑みは

仕方ないなっていう意味じゃなかったんだ


困って笑うんじゃない

嫌で笑ってたとしたら


今まであんなに辛いと顔に出していたのに

俺は何も気付かなかった


あいつの…あいつらの上司でありながら

部下のことを何も分かってないなんて


時間も忘れて資料と睨めっこしていると

既に4時間も経っていた


田所は…あいつは終わったのか


万が一、既に終わっていて帰っていたら

追いかけるしかないが


一応課内の確認だけ…

そう警備企画課に向かうと明かりが一つ


まだ帰ってないのか?


少しドアを開けて中を確認するが

明かりの近くに田所の姿はない


消し忘れか、トイレか


辺りを見渡すと何かが動いた

よく見るとそれは…





「フラついてどこに向かうつもりだ?」



クマを酷くさせた田所Aだった

.

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作者名:絵描きさん | 作成日時:2018年5月27日 1時

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