誰なの？ ページ42
「13号！任せたぞ」
その言葉が合図となって
私は先生と共に飛び出した
いっちゃんの慌てたような声に
少しの焦燥感を漂わせるかっちゃん
そんな2人を無視して進む私は
ガチガチとなる歯を食いしばった
怖くないわけがない
恐怖しか感じていない
けど、あの男の正体を暴くまでは
安心なんてできないと思った
あの男は私が相手する
しなきゃいけない
向かってくるヴィランを相澤先生が
なぎ倒していく
その隙に真っ直ぐ男の方へ向かった
その都度増していく恐怖心を
押さえつけて
ようやく男の目の前に辿り着いた
「あはっ…久しぶりだな？A…」
『…あなた一体誰なの』
こんなことして、何が目的なの
そんな質問はしなかった
ヴィランがわざわざ雄英に攻め込んでくる
なんておかしい
それは分かっているけど
どうしても私には他に知りたいことがある
「誰って、俺だよ。昔約束しただろ？お前を殺してやるってさぁ」
『…残念だけど、私はその頃のことを覚えていない。ただ、会ったことがあるのは分かるわ。とても懐かしい感じがしたから』
「告白じみた感想を語ってくれるのは嬉しいけど、覚えてないなんて酷いなぁ。わざわざお前を殺しに来たのに」
『…貴方、本当に誰？私のなんなの…？』
雄英に攻め込んでまで狙っていたのは
私…？
けど、だったら他にいつだって隙はあった
こんなにも私に執着していたなら
私の家だって知ってるはずだ
それなのに危険を冒してまで
ここに来る理由は…
「俺はお前をヒーローにしてやったんだよ。10年前、お前が助けた初めての人間は俺さ。覚えてるだろ？無個性のガキだった、目代A！」
『！！』
思い出した…
まだ5歳の頃、怪我を負って泣きながら
帰っていた時に会った哀しい人
私に、約束は守るものと言った
守り抜いた約束は、いつか自分の未来に
なるからって
『…あの時のお兄さんが、貴方なの…？』
「あぁそうさ、ベソかいて歩いていたお前とあの約束をしたのは俺だよ」
『なんで…なんでこんなことしてるの？だって貴方は、私を助けてくれた…』
「助けたのは俺じゃなくてお前、助けられたのはお前じゃなくて俺だよ」
『…私は何もしてない』
「したさ。ヒーローに憧れた馬鹿な無個性のガキが、触れれば壊してしまう俺にな」
忘れかけていたあの頃の記憶が
鮮明に思い出される
5歳だった私の、ある日のこと
.
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絵描きさん(プロフ) - ぽむぽむさん» マジですか！？応援もありがとうございます！頑張ります！！ (2017年9月26日 23時) (
レス) id: 2c9b4e9ca8 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむぽむ - ひっさしぶりに、泣きました！これからも応援してます！頑張って下さい！ (2017年9月26日 22時) (レス) id: e5636f0ae6 (このIDを非表示/違反報告)
絵描きさん(プロフ) - 黎明期さん» ありがとうございます！頑張ります！方言ですか？可愛いですね！可愛い方言の子、憧れます！ (2017年8月18日 11時) (レス) id: 2c9b4e9ca8 (このIDを非表示/違反報告)
黎明期(プロフ) - ぎゃん面白か〜(*´ω｀*)私には文才とか無かけんがら憧れます！応援しとりますので、頑張って下さい！ (2017年8月18日 1時) (レス) id: a3b6f0f500 (このIDを非表示/違反報告)
絵描きさん(プロフ) - 睦月さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2017年8月15日 1時) (レス) id: 2c9b4e9ca8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵描きさん
| 作成日時：2017年7月29日 23時
