再会 ページ41
「そんじゃあまずは…」
13号先生の演説を終え
本来の予定であった基礎学の授業に入る
はずだった
「……？」
『なに？あれ』
黒い渦が巻いている
そこからそっと出てきた手に相澤先生が
ハッと気付いた
「一かたまりになって動くな！！」
「え？」
「13号！！生徒を守れ」
未来で誰かの命を救うための訓練中
それは私達の目の前に現れた
「何だアリャ！？また入試ん時みたいなもう始まってるぞパターン？」
呆れたような油断したような切島くんの
声がした
みんなもそれに同様の思いを寄せている
ようだった
ただ一人、私だけは体がまるで鉛のような
感覚を味わっていた
何だ、この嫌な予感は…
「動くなあれはヴィランだ！！！！」
胸が苦しくて息ができない
怖いんじゃない、そうじゃなくて
もっと別の…
「どこだよ…せっかくこんなに大衆引きつれてきたのに…オールマイト…平和の象徴…いないなんて…」
恐らくリーダーなのであろう中心に立つ
不気味な男の声に体が身震いした
何でこんなに、違和感があるんだ
「子供を殺せば来るのかな？」
まるで人を殺すことに悪意なんてないように
さもあまり前のように
当然のように発せられた声がやけに
懐かしかった
『あなた…誰なの？』
小さく呟いた私の声は誰の耳にも
届かなかった
辺りは混乱していて焦っていた
冷静に状況を判断していても
みんなは間近で、しかも自分達が襲われる
側だということに怖気付いていた
そんな中それを悟った相澤先生が
各所に各目を与えて動かせた
流石ヒーローなだけあって
落ち着いていた
「先生は！？一人で戦うんですか！？」
叫ぶように言ったいっちゃんの声が
響いた
そうか…先生として、ヒーローとして
この状況をどうにかしないといけないんだ
けど一人で敵うはずがない
いっちゃんも分かっていて同じことを
相澤先生に言った
それに私は、あのリーダーらしき男に
聞きたいことがある
『…私も行きます』
「俺だけで十分だって言ってるだろ、お前らは13号に従って避難しろ」
『いえ、そうじゃなくて…私はきっと、あの男と会ったことがある』
「………」
『下っ端の奴にやられるほど、私の個性は柔くないですよ』
「…分かった、けど分かってると思うが…』
『大丈夫です！もし捕まったとしてもヴィラン側へなんて行きません』
雄英が私を入れたのは
あくまで監視だって分かってる
絶対行かない
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 831人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
絵描きさん(プロフ) - ぽむぽむさん» マジですか！？応援もありがとうございます！頑張ります！！ (2017年9月26日 23時) (
レス) id: 2c9b4e9ca8 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむぽむ - ひっさしぶりに、泣きました！これからも応援してます！頑張って下さい！ (2017年9月26日 22時) (レス) id: e5636f0ae6 (このIDを非表示/違反報告)
絵描きさん(プロフ) - 黎明期さん» ありがとうございます！頑張ります！方言ですか？可愛いですね！可愛い方言の子、憧れます！ (2017年8月18日 11時) (レス) id: 2c9b4e9ca8 (このIDを非表示/違反報告)
黎明期(プロフ) - ぎゃん面白か〜(*´ω｀*)私には文才とか無かけんがら憧れます！応援しとりますので、頑張って下さい！ (2017年8月18日 1時) (レス) id: a3b6f0f500 (このIDを非表示/違反報告)
絵描きさん(プロフ) - 睦月さん» ありがとうございます！頑張ります！ (2017年8月15日 1時) (レス) id: 2c9b4e9ca8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：絵描きさん
| 作成日時：2017年7月29日 23時
